プーチン氏、米はウクライナ和平で「誠実な努力」 核管理で進展も

ロシアのプーチン大統領は14日、トランプ米政権はウクライナ紛争の解決に向け「誠実な努力」をしていると述べるとともに、核軍縮に分野でも何らかの合意に達する可能性があるとの認識を示した。ベトナム・ダナンで2017年11月撮影(2025年 ロイター/Jorge Silva)
[モスクワ 14日 ロイター] - ロシアのプーチン大統領は14日、トランプ米政権はウクライナ紛争の解決に向け「誠実な努力」をしていると述べるとともに、核軍縮の分野でも何らかの合意に達する可能性があるとの認識を示した。
プーチン氏は15日に米アラスカでトランプ米大統領と会談する。
主要閣僚・軍幹部を集めた会議で、プーチン氏は「米国の現政権は、誰もが知っているように、戦闘を停止して危機を終わらせ、この紛争に関わる全ての当事者にとって有益な合意をまとめるために、かなり精力的かつ誠実に努力しているというのが私の見解だ」と述べた。
米との協議は「その後の段階で戦略的攻撃的軍備管理の分野で合意に達すれば、米ロ、欧州、世界全体の長期的な平和の条件を作る」ことを目指すことになるとした。
米ロの核軍縮の合意、新戦略兵器削減条約(新START)は、2026年2月5日に失効する。
プーチン氏の発言は、米ロ首脳会談の際に、安全保障に関する幅広い議論の一環として核軍備管理の問題を提起することを示唆している。
ウクライナ高官は匿名を条件に、プーチン大統領は会談で核軍備管理やビジネス関連の話題を持ちかけることでトランプ大統領の注意をウクライナから逸らそうとするだろうと指摘。「われわれはトランプ大統領がロシアに騙されないことを願っている」と述べた。
また、「ロシアにとって唯一の戦略的目標は、新たな制裁措置を受けないことと、米国などがこれまで課した制裁を解除することだ。ロシアには今のところ他に大きな目標はない」とした上で、ロシアは何らかの方法でウクライナ全土を掌握する方法を見つけられると考えていると語った。