南欧で山火事が猛威、スペインは熱波10日目 住民や観光客避難

8月13日、南欧各地で猛暑が続く中、落雷や放火が原因で発生し、熱波と強風にあおられた山火事が猛威を振るい、住宅や農場、工場が被害を受けたほか、数千人の住民や観光客が避難を余儀なくされた。写真はポルトガルのトランコーゾ(2025年 ロイター/Pedro Nunes)
[パトラス(ギリシャ)/マドリード 13日 ロイター] - 南欧各地で猛暑が続く中、落雷や放火が原因で発生し、熱波と強風にあおられた山火事が13日も猛威を振るい、住宅や農場、工場が被害を受けたほか、数千人の住民や観光客が避難を余儀なくされた。
ギリシャ西部パトラス郊外で発生した山火事はオリーブ畑やセメント工場などに広がり、鉄道の運行に混乱が生じた。
当局は12日、パトラス近郊の人口約7700人の町の住民に避難を命じたが、13日には新たに近隣2集落の住民にも非難を勧告した。
観光客に人気のギリシャ東部キオス島と西部ケファロニア島では、火災の拡大を受けて当局が人々に避難を呼びかけた。
スペインではボランティアの消防士1人が重度のやけどで死亡し、数人が入院した。山火事による死者は同国で今年6人目。気象局はほぼ全土で火災の危険性が極めて高い、または非常に高いと警告した。
ポルトガルのトランコーゾで9日から続いている火災は、鎮火したとみられた地域が落雷で再燃したことでさらに悪化した。
アルバニアでも各地で複数の大規模な山火事が発生しており、ベング国防相は今週が「重要な週だ」と述べた。中部の2集落に火災が広がり、住民が家畜と共に避難を余儀なくされた。
スペインでは熱波が10日目に入り、12日には気温が45度のピークに達した。気象局は18日まで熱波が続くと予想しており、そうなれば記録的な長さとなる。