再送EXCLUSIVE-ゴールデンドーム構想、アマゾンに参加打診か マスク氏依存低減へ

トランプ米政権は、次世代ミサイル防衛システム「ゴールデンドーム」構築に向けた産業パートナー探しを拡大していることが分かった。ホワイトハウスで5月撮影(2025年 ロイター/Kevin Lamarque)
(見出しの余分な文字を削除しました)
Mike Stone
[ ワシントン 22日 ロイター] - トランプ米政権は、次世代ミサイル防衛システム「ゴールデンドーム」構築に向けた産業パートナー探しを拡大していることが分かった。関係筋3人が明らかにした。米アマゾン・ドット・コムの衛星通信網事業「プロジェクト・カイパー」や大手防衛関連企業などが含まれるもよう。
ゴールデンドーム構築の主要部分には、米実業家イーロン・マスク氏率いる宇宙企業スペースXが携わる計画が検討されていたが、トランプ大統領との関係が悪化したマスク氏への過度な依存への警戒感から、スペースX以外の選択肢が検討されているという。
関係筋によると、スペースXは9000基を超える衛星打ち上げの実績などから、なおゴールデンドーム構築におけるパートナーの最有力候補であるものの、プロジェクトにおけるシェアは縮小する可能性がある。
プロジェクト・カイパーは打ち上げを計画する低軌道衛星3000基のうち、まだ78基しか打ち上げられていないが、国防総省から参加を打診されたという。
米当局者は、新たなパートナー探しで「プロジェクト・カイパーは大きな選択肢」と述べた。
当局はまた、ロケット会社のストーク・スペースやロケット・ラボにアプローチしたほか、伝統的な防衛大手のノースロップ・グラマン 、ロッキード・マーティン 、L3ハリス の関与についても協議を行っているという。
スペースXはコメント要請に応じていない。マスク氏はロイターの報道に関するX上の投稿への返答で「連邦政府の調達規制は最良の価格で最良のプロバイダーを利用することが義務付けられている。それ以外は法律違反になる」と述べた。
プロジェクト・カイパーの広報担当者、米国防総省はコメントを控えた。ホワイトハウスはコメント要請に応じていない。
トランプ氏は2期目就任後間もなく、ゴールデンドーム構想を打ち出した。同構想は今月17日に上院で承認された宇宙軍作戦副部長のグートライン大将が率いる見通し。
関係者によると、ヘグセス国防長官の指示により、グートライン氏は承認から30日以内にチームを編成、60日以内に最初のシステム設計を提出し、120日以内に衛星や地上局の詳細を含む完全な実施計画を提出しなければならない。
ロイターの報道を受け、国防総省はゴールデンドームの設計が今後60日内に策定されるとするプレスリリースを出した。