米中、関税期限巡り28─29日にストックホルムで協議=米財務長官

ベセント米財務長官は22日、中国と関税引き上げ期限の延期の可能性について、28─29日にストックホルムで協議を行うと明らかにした。6月撮影(2025年 ロイター/Elizabeth Frantz)
[ワシントン 22日 ロイター] - ベセント米財務長官は22日、米中が28─29日にストックホルムで協議を行うと明らかにした。8月12日を期限とする米中間の一部関税停止を延長する可能性について協議する。
ベセント氏はFOXビジネス・ネットワークの番組「モーニングス・ウィズ・マリア」で、中国との貿易は「極めて良好」な状態にあると指摘。「中国との関係は建設的な新たな段階に入った。貿易が良好なレベルに落ち着いたことで、多くのことを成し遂げることができる」と述べた。
来週ストックホルムで行う会合では、中国の製造業と輸出への過度の依存を減らすことなどについても協議すると言及。「中国が製造業部門の過剰生産を一部縮小し、消費主導型の経済の構築に集中することを期待している」と語った。
在ワシントン中国大使館の報道官は、両国が米中首脳による貿易に関する合意について、実施に向けた詳細を最終決定したと述べたが、詳細には言及しなかった。
フォークエンダー米財務副長官はブルームバーグ・テレビに対し、協議では中国のレアアース(希土類)輸出規制、市場へのアクセス、関税率全体について触れることになると指摘。「中国政府が何十年もの間、世界市場で不公平な優位性を与えてきた慣行について議論する余地は非常に大きい」と語った。
ベセント氏は、中国が制裁対象のロシア産とイラン産の原油を引き続き輸入していることや、ウクライナに侵攻しているロシアに対する支援などについて中国に警告する意向も表明した。
ロシア産の原油を購入し続けている中国とインドに100%の関税を適用することを目的とした法案が米上院で超党派の支持を得ているとした上で、「制裁対象のロシア産原油に対して、欧州も高水準の2次関税を課す意向を示すことが非常に重要だ」との見方も示した。
トランプ米政権が貿易相手国・地域と進める関税交渉について、「多数の」通商協定の発表が控えていると言及。日本もその中に含まれる可能性があるとの見方を示し、日本とすぐに何らかの打開に達しても驚かないと語った。
スウェーデンのクリステション首相はXへの投稿で、米中貿易協議がスウェーデンで行われると確認した。