世界の核融合エネ投資額、22年以降で最大の伸び=米業界団体

7月21日、米業界団体「核融合産業協会(FIA)」が公表した報告書によると、昨年7月からの1年間で、世界の核融合エネルギー投資額は26億4000万ドル増加し、2022年以降で最大の伸びとなった。カリフォルニア州のローレンス・リバモア国立研究所の核融合設備内の集光施設(ターゲットチャンバー)、同研究所提供(2025年 ロイター/Damien Jemison/Lawrence Livermore National Laboratory)
Timothy Gardner
[ワシントン 21日 ロイター] - 米業界団体「核融合産業協会(FIA)」が21日公表した報告書によると、昨年7月からの1年間で、世界の核融合エネルギー投資額は26億4000万ドル増加し、2022年以降で最大の伸びとなった。
米国、欧州連合(EU)、日本、中国、英国などで増加したという。
調査に参加した核融合企業53社の21年以降の資金調達総額は約97億7000万ドルと、5倍に拡大。今年の投資額は前年の9億ドル強から178%急増した。
FIAは「世界経済が逼迫しているにもかかわらず、資本が加速しているのは、投資家の信頼が深まり、技術が進歩し、サプライチェーン(供給網)が急速に融合していることのシグナル」としている。
この調査には、中国が世界をリードしていると思われる核融合プロジェクトへの公的資金は含まれていない。
一方、回答者の83%は投資の獲得はなお困難との認識を示しており、商用化に必要な資金調達総額は770億ドルと回答している。