米「イスラエルに強制できず」、レバノン攻撃停止巡り=特使

米国のバラック特使(シリア担当)は21日、レバノンが同国へのイスラエルによる攻撃停止を米国が保証するよう求めていることについて、米国はイスラエルに何かを「強制」することはできないとの認識を示した。同日撮影(2025年 ロイター/Mohamed Azakir)
[ベイルート 21日 ロイター] - 米国のバラック特使(シリア担当)は21日、レバノンが同国へのイスラエルによる攻撃停止を米国が保証するよう求めていることについて、米国はイスラエルに何かを「強制」することはできないとの認識を示した。ベイルートで行ったレバノンのサラム首相との会談後、記者団に対し回答した。
米国は先月、イスラエルの攻撃を停止し、レバノン南部に停戦合意に基づく撤収期限後も駐留するイスラエル軍を撤退させる代わりに、4カ月以内にレバノンに拠点を置く親イラン武装組織ヒズボラを完全武装解除するというロードマップをレバノン高官らに提案。レバノンはヒズボラが武器の引き渡しを開始した場合、イスラエルが軍を完全撤退させ、ヒズボラ戦闘員に対する攻撃作戦を停止するための安全保障を保証するよう米国に求めていた。
バラック氏はこれらの保証について、「米国にはイスラエルに何かを強制する権限はない」と指摘。米国はレバノンにヒズボラの武装解除を強制しているわけでも、ヒズボラが武装解除されなかった場合のレバノン当局者への制裁を検討しているわけでもないと述べた。