シリア暫定大統領、ドルーズ派の保護は「われわれの優先事項」

　シリアのシャラア暫定大統領（写真）は１７日、同国南部で少数派イスラム教ドルーズ派と政府部隊が衝突したことを受けてイスラエルが政府部隊を壊滅させると表明する中、ドルーズ派住民とその権利を守ることが「われわれの優先事項」だと述べた。写真はシリアのアレッポで５月撮影（２０２５年　ロイター/Khalil Ashawi）

[カイロ １７日 ロイター] - シリアのシャラア暫定大統領は１７日、同国南部で少数派イスラム教ドルーズ派と政府部隊が衝突したことを受けてイスラエルが政府部隊を壊滅させると表明する中、ドルーズ派住民とその権利を守ることが「われわれの優先事項」だと述べた。

イスラエル軍は１６日、シリアの首都ダマスカスに対する空爆を実施し、国防省の建物の一部を破壊したほか、大統領府付近も攻撃した。ドルーズ派の住民を保護するイスラエルは政府部隊を撃滅すると表明し、撤退を要求した。

シャラア氏はイスラエルの空爆後、テレビ演説でドルーズ派の国民に向けて、「われわれはあなた方を外部勢力の手に引きずり込もうとするいかなる試みも拒否する」と述べた。

「われわれは戦争を恐れない。困難に直面し、国民を守るために人生を費やしてきたが、混乱と破壊よりもシリア人の利益を優先してきた」と語った。

その上で、シリア国民は戦争を恐れておらず、尊厳が脅かされれば戦う用意があるとした。