インドの6月インフレ率、6年超ぶり低い伸び 食品価格下落

インド政府が14日発表した6月の消費者物価指数(CPI)は前年比2.10%上昇と、食品価格下落の持続を背景に6年超ぶりの低い伸びとなった。写真は2023年8月、アーメダバードで撮影(2025年 ロイター/Amit Dave)
Sarita Chaganti Singh Aftab Ahmed
[ニューデリー 14日 ロイター] - インド政府が14日発表した6月の消費者物価指数(CPI)は前年比2.10%上昇と、食品価格下落の持続を背景に6年超ぶりの低い伸びとなった。インド準備銀行(中央銀行)の許容範囲の下限に近づき、追加利下げ観測が高まった。
ロイターがまとめたエコノミスト予想は2.5%上昇。前月は2.82%上昇だった。
十分な降雨量により農産物の生産が伸びたため、食品価格は今年のインフレ鈍化の主な要因となっている。
小売物価指数のほぼ半分を占める食品は1.06%低下し、前月の0.99%上昇から反転した。
野菜価格は前年同月比19%下落し、下落幅は5月の13.7%を上回った。
HDFC銀行のエコノミスト、サクシ・グプタ氏は「6月のCPIは食品価格下落を背景に一段と低下した」と述べた。
インド統計局(NSO)は、6月の総合インフレ率と食品インフレ率は2019年1月以来の低水準だったと発表した。
中銀は、インフレ率が3四半期連続で2%を下回ったり、6%を超えたりしないよう、対応が義務付けられている。
穀物価格は前年比3.73%上昇し、伸びは5月の4.77%から減速。豆類は11.76%下落し、5月の8.22%を上回るマイナスとなった。