ゼレンスキー氏、米特使と会談 防空強化など「実質」協議

ウクライナのゼレンスキー大統領は9日、訪問先のローマでトランプ米政権のケロッグ特使(ウクライナ ・ロシア担当)と会談し、ウクライナの防空システム強化などを巡り「実質的な」協議を行ったと明らかにした。2024年12月撮影(2025年 ロイター/Johanna Geron)
[ローマ 9日 ロイター] - ウクライナのゼレンスキー大統領は9日、訪問先のローマでトランプ米政権のケロッグ特使(ウクライナ ・ロシア担当)と会談し、ウクライナの防空システム強化などを巡り「実質的な」協議を行ったと明らかにした。
ゼレンスキー氏は会談後「兵器供給と防空システム強化について協議した。ロシアによる攻撃が激化する中、最優先事項の一つであり続けている」とXに投稿。「米国製兵器の購入のほか、共同防衛生産、ウクライナでの現地化の取り組みについても話し合った」とした。
このほか、米国がロシアに対する制裁措置を強化する可能性についても長時間にわたり協議したと言及。「ロシアのエネルギーに対する一段と厳しい規制、特にロシアの石油の買い手を対象とした二次的制裁の必要性をわれわれは理解している」とし、米議会で審議されている対ロシア制裁を強化する法案の進展に期待を示した。
ゼレンスキー氏とケロッグ氏は10─11日にローマで開かれるウクライナ復興会議に合わせてイタリアを訪問している。
ゼレンスキー大統領はこの日、ケロッグ氏との会談に先立ち、ローマ教皇レオ14世と面会。教皇はゼレンスキー氏にロシアとウクライナの和平交渉を主催する用意があると伝え、ゼレンスキー氏は、ロシアとの永続的な平和を実現するためにバチカンでロシアと対話を行うことは「完全に可能」とXに投稿した。