ニュース速報
ワールド

中国、米の関税再引き上げをけん制 供給網巡り他国にも警告

2025年07月08日(火)14時36分

 7月8日、中国はトランプ米政権に対し、8月に中国に対する関税を再び引き上げることで貿易摩擦を再燃させないよう警告した。写真は中国と米国の国旗。2022年1月撮影(2025年 ロイター/Dado Ruvic)

[北京 8日 ロイター] - 中国は8日、トランプ米政権に対し、8月に中国に対する関税を再び引き上げることで貿易摩擦を再燃させないよう警告した。また、中国を供給網から排除する合意を米国と結ぶ国には報復するとけん制した。

当初100%を超える関税の対象となった中国は、トランプ政権が4月から5月に課した追加関税を復活させないよう8月12日までに合意する必要がある。

中国共産党機関紙の人民日報は論説記事で、米中貿易摩擦を巡り「対話と協力こそが唯一の正しい道だ」と強調した。

トランプ政権の関税は「いじめ」に等しいとする中国政府の見解を改めて示した上で、「原則的な立場を堅持することによってのみ、自国の正当な権利と利益を真に守ることができる」とした。

また、中国を供給網から排除する関税引き下げ合意を米国と結ぶことを検討している国を強くけん制した。

米国は先週、ベトナムからの輸入品に20%の関税、第3国からの積み替え品に40%の関税を課すことで合意した。ベトナムからの輸入品に対する関税率は当初発表の46%から引き下げられた。第3国からの積み替え品は主に中国で製造されている。

人民日報は「中国は関税での譲歩と引き換えに中国の利益を犠牲にする合意を結ぶいかなる側にも断固反対する」とし、「そのような状況が生じた場合、中国は容認せず、自国の正当な利益を守るため断固とした対応を取る」と強調した。

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

中国、ドイツ軍機にレーザー照射 独外務省が非難

ワールド

ネパール・中国国境で洪水、数十人が行方不明 橋流出

ビジネス

台湾輸出額、2カ月連続で過去最高更新 米関税巡り需

ビジネス

独裁国家との貿易拡大、EU存亡の脅威に=ECBブロ
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:大森元貴「言葉の力」
特集:大森元貴「言葉の力」
2025年7月15日号(7/ 8発売)

時代を映すアーティスト・大森元貴の「言葉の力」の源泉にロングインタビューで迫る

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    シャーロット王女の「ロイヤル・ボス」ぶりが話題に...「曾祖母エリザベス女王の生き写し」
  • 2
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...父親も飛び込み大惨事に、一体何が起きたのか?
  • 3
    「飛行機内が臭い...」 原因はまさかの「座席の下」だった...異臭の正体にネット衝撃
  • 4
    アリ駆除用の「毒餌」に、アリが意外な方法で「反抗…
  • 5
    「ヒラリーに似すぎ」なトランプ像...ディズニー・ワ…
  • 6
    「やらかした顔」がすべてを物語る...反省中のワンコ…
  • 7
    米テキサス州洪水「大規模災害宣言」...被害の陰に「…
  • 8
    為末大×TAKUMI──2人のプロが語る「スポーツとお金」 …
  • 9
    後ろの川に...婚約成立シーンを記録したカップルの幸…
  • 10
    中国は台湾侵攻でロシアと連携する。習の一声でプー…
  • 1
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...父親も飛び込み大惨事に、一体何が起きたのか?
  • 2
    「やらかした顔」がすべてを物語る...反省中のワンコに1400万人が注目
  • 3
    後ろの川に...婚約成立シーンを記録したカップルの幸せ映像に「それどころじゃない光景」が映り込んでしまう
  • 4
    【クイズ】「宗教を捨てる人」が最も多い宗教はどれ?
  • 5
    職場でのいじめ・パワハラで自死に追いやられた21歳…
  • 6
    為末大×TAKUMI──2人のプロが語る「スポーツとお金」 …
  • 7
    シャーロット王女の「ロイヤル・ボス」ぶりが話題に..…
  • 8
    「本物の強さは、股関節と脚に宿る」...伝説の「元囚…
  • 9
    「飛行機内が臭い...」 原因はまさかの「座席の下」…
  • 10
    アリ駆除用の「毒餌」に、アリが意外な方法で「反抗…
  • 1
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝食が「高額すぎる」とSNSで大炎上、その「衝撃の値段」とは?
  • 2
    「あまりに愚か...」国立公園で注意を無視して「予測不能な大型動物」に近づく幼児連れ 「ショッキング」と映像が話題に
  • 3
    庭にクマ出没、固唾を呑んで見守る家主、そして次の瞬間...「信じられない行動」にネット驚愕
  • 4
    10歳少女がサメに襲われ、手をほぼ食いちぎられる事…
  • 5
    JA・卸売業者が黒幕説は「完全な誤解」...進次郎の「…
  • 6
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...…
  • 7
    気温40℃、空港の「暑さ」も原因に?...元パイロット…
  • 8
    燃え盛るロシアの「黒海艦隊」...ウクライナの攻撃で…
  • 9
    「小麦はもう利益を生まない」アメリカで農家が次々…
  • 10
    イランを奇襲した米B2ステルス機の謎...搭乗した専門…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中