ネパール・中国国境で洪水、数十人が行方不明 橋流出で通商に阻害

中国チベット自治区での大雨によりネパールと中国を流れるボテコシ川が氾濫し、両国を結ぶ「友誼橋」が流され、これまでに30人近くが行方不明になっている。ネパール軍による救出、8日の提供写真(2025年 ロイター)
[カトマンズ 8日 ロイター] - 中国チベット自治区での大雨によりネパールと中国を流れるボテコシ川が氾濫し、両国を結ぶ「友誼橋」が流され、これまでに30人近くが行方不明になっていると当局者が8日、明らかにした。
専門家によると、24時間以内に域内で大雨は降っていないことから、チベットの氷河湖の氾濫によって洪水が起きたとみられている。橋が流されたことでネパールと中国の貿易が滞っている。
ネパールでは少なくとも18人が行方不明となっており、中国の国営新華社通信は、国境の中国側でも11人が行方不明だと報じた。
ネパールの国家災害リスク削減管理局(NDRRMA)はXで、ネパール側で確認されている行方不明者には中国人作業員6人と警察官3人が含まれると発表した。
ラスワ郡の高官によると、行方不明の中国人らは首都カトマンズの北約80キロメートルの場所で、中国の支援を受けて建設中の通関施設で働いていた。同氏はロイターに対し、「中国から輸入された品物を積んだコンテナも流された。(物的な)損失は大きく、詳細を調査中だ」と述べた。
ネパール軍報道官は捜索救助活動が継続中で、これまでに11人を救助したと明らかにした。