米政権「トランプ氏の交渉術の勝利」、カナダのデジタル税撤回で

米ホワイトハウスのレビット報道官は30日、カナダのカーニー首相が29日夜にトランプ米大統領に電話で30日から導入予定だったデジタルサービス税(DST)の撤回を伝えたことを明らかにし、これは米国のハイテク企業にとって大きな勝利だと述べた。写真はカナダ・アルバータ州で16日撮影(2025年 ロイター/Kevin Lamarque)
[オタワ/ワシントン 30日 ロイター] - 米ホワイトハウスのレビット報道官は30日、カナダのカーニー首相が29日夜にトランプ米大統領に電話で30日から導入予定だったデジタルサービス税(DST)の撤回を伝えたことを明らかにし、これは米国のハイテク企業にとって大きな勝利だと述べた。
レビット氏は「非常に単純だ。カナダのカーニー首相がトランプ大統領と米国に屈したのだ」と述べ、トランプ大統領の強硬な交渉スタイルがカナダ側の態度を変化させたと評価した。
その上で 「トランプ大統領は、地球上の全ての国が米国と良好な貿易関係を築く必要があることを認識している。カナダが米ハイテク企業に打撃を与えるであろう税の導入を決めたのは間違いだった」と語った。
カナダ財務省は29日、米テクノロジー企業を対象に30日から導入予定だったDSTについて、米国との貿易交渉を進めるために撤回したと発表した。
ラトニック米商務長官もXへの投稿で「米の技術革新を阻害することを意図し、米との貿易協定を破棄することになるであろうデジタルサービス税を撤廃してくれたカナダに感謝する」と述べた。