アングル:アマゾン販売の中国製品がCPI上回る値上がり、関税の影響鮮明に

米アマゾン・ドット・コムで売られている中国製品の価格は、米国の物価上昇率全般よりも急速に跳ね上がっている。写真は、アマゾンの配送センターで荷物が運ばれる様子。2021年11月、ニュージャージー州のロビンズビルで撮影(2025年 ロイター/Mike Segar)
Siddharth Cavale
[ニューヨーク 30日 ロイター] - 米アマゾン・ドット・コムで売られている中国製品の価格は、米国の物価上昇率全般よりも急速に跳ね上がっている。人工知能(AI)を駆使した市場情報を提供するデータウィーブがロイター向けに行った独自調査で判明し、関税の影響が米消費者に及んでいる構図が浮かび上がった。
データウィーブはアマゾンで販売される2万5000品目余りを分析した後、1407品目に対象を絞り込んで調査を進めた。これらは原産国が中国と明記されていたためだ。価格は、短期的な変動や極端な水準の影響を受けやすい平均でなく中央値を採用した。
この調査によると、1月から6月17日までに1407品目バスケット価格の中央値は2.6%の上昇となった。一方1-5月のサービスを除くコアベースのモノ(財)の米消費者物価指数(CPI)上昇率は1%で、年率換算では2%だった。1407品目のバスケット価格とCPIのどちらも、5月以降に上昇の勢いが強まっており、関税が押し上げ圧力になった様子がうかがえる。
1407品目のうち外部出品者(セラー)の製品が62%を占めた。
最も上昇率が大きかったのは学用品、事務用品、プリンターやシュレッダーなどの電子機器、記録用CD・DVD、家具、調理用品など。これら全てで中国が米国にとって最大のサプライヤーになっている。
1月から6月17日までに値上がりしたのは475品目、価格変化なしが633品目、値下がりが299品目。例えば電気ケトルの中央値は49.99ドル(約7198円)から73.21ドルに上昇し、フライパンは2倍の31.99ドルで、特に5月と6月には家具と電子機器の値上がりが加速し、この間の上昇率はそれぞれ3.5%と3.1%だった。
これまでに小売り最大手ウォルマートを含む多くの消費関連企業が、関税による値上げを警告してきた。百貨店のメーシーズは関税の影響を相殺するため選別的な値上げに動くと表明。6年間停止していたアマゾンでの販売を最近再開したスポーツ用品大手ナイキは、6月1日からさまざまな製品の価格を引き上げると述べていた。
アマゾンのアンディ・ジャシー最高経営責任者(CEO)は5月、セラーに協力して関税発動前に米国内への注文を前倒しして、引き続き低価格維持に関しては徹底的に力を注いでいると強調。平均販売価格では大幅な上昇は見られないと付け加えた。
米国の消費者心理冷え込みと高金利を背景に、小売り事業者は関税コストを販売価格に転嫁することには慎重だ。
バンク・オブ・アメリカ・セキュリティーズのエコノミスト、クラウディオ・イリゴヤン氏は「企業は値上げを先送りする道を選ぶ公算が大きい」と指摘した。
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