トランプ氏、攻撃の成果強調 イランと来週協議で「合意に署名も」

6月25日、トランプ米大統領は米政府が来週イランと協議し、核開発計画を中止する確約を求めるという見通しを示し、米国のイラン攻撃がイスラエルとイランの戦争を迅速に終結させたと評価した。写真はイラン軍を支持する集会に参加する人々。24日、テヘランで撮影。WANA提供写真(2025年 ロイター/Majid Asgaripour)
[ハーグ/テルアビブ/イスタンブール 25日 ロイター] - トランプ米大統領は米政府が来週イランと協議し、核開発計画を中止する確約を求めるという見通しを示し、米国のイラン攻撃がイスラエルとイランの戦争を迅速に終結させたと評価した。
トランプ氏は25日、米国によるイラン核施設攻撃が同国の核開発を数十年遅らせたと主張。「完全な破壊」を達成したとし、これは誰にとっても大きな勝利だと述べた。
ロイターを含むメディアは24日、米情報機関の初期の分析として、攻撃はイラン核開発計画の中核部分には届かず、計画を数カ月遅らせる程度にとどまった可能性が高いと報じた。
しかし、トランプ氏は「情報機関(の評価)は確定的ではなかった」とし、「情報機関は『分からない、非常に深刻な事態だった可能性がある』と言っている。それは正しいと思う」と述べた。
イランとイスラエルの停戦は12日間の激しい戦闘後、維持されており、両国の国民は通常の生活を取り戻そうとしている。
トランプ氏はイランが再び核兵器開発に関与することはないという見方を示し、「われわれは来週、イランと協議するつもりだ。合意に署名する可能性がある」と述べた。
米中央情報局(CIA)のラトクリフ長官は25日、一連の信頼できる情報から、先週末の米軍の攻撃によりイランの核開発計画は深刻な損害を受け、立て直しには数年を要することが示唆されるとの見方を示した。核開発計画が破壊されたとは明言しなかった。
トランプ氏は、イランが和解に向けた外交的な道を追求すると確信していると述べた。来週の協議について、開催地や参加者などの詳細は明らかにしなかった。
国際原子力機関(IAEA)のグロッシ事務局長は、イランの高濃縮ウランの多くはイスラエルと米国の攻撃を免れた可能性があるとの認識を示した。
イランの核施設に査察官を再び派遣し、米国とイスラエルによる攻撃の影響を評価し、濃縮ウランの貯蔵量を確認することが最優先事項だとした。