トランプ米大統領、パウエルFRB議長の解任に再び言及

利下げを求めるトランプ米大統領は20日、パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の解任に再び言及した。写真は2017年11月、ワシントンで撮影(2025年 ロイター/Carlos Barria)
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Trevor Hunnicutt Jasper Ward
[ワシントン 20日 ロイター] - 利下げを求めるトランプ米大統領は20日、パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の解任に再び言及した。
トランプ氏は自身のソーシャルメディア(SNS)トゥルース・ソーシャルにFRBの政策を批判する長文の投稿をし、「なぜ理事会が(パウエル議長を)解任しないのか分からない」とした。「もしかしたら、もしかしたら彼を解雇するよう考えを変えなくてはならないかもしれない。しかし、それとは関係なく彼の任期はまもなく終わる」と書き込んだ。
FRB議長が不正行為や不祥事以外の理由で大統領から解任されることはないと考えられているが、トランプ大統領はパウエル議長の解任にたびたび言及し、そうした法的な前提に挑戦しようとしてきた。一方、逆の考えも示しており、今月12日にはホワイトハウスで「私は彼を解任するつもりはない」と話した。
FRBは18日、政策金利の誘導目標を4.25─4.50%で据え置くことを決めた。今年の成長率見通しを引き下げるとともに、失業率とインフレ率の予想を引き上げた。
トランプ大統領が議長の後継候補に指名する可能性が浮上するFRBのウォラー理事は20日、早ければ7月にも利下げを検討すべきだと述べた。
しかし、ウォラー理事も全会一致で金利据え置きを決めた18日の会合に参加した。これはパウエル氏を除くFRBの理事6人も、投票権を持つ5地域の連銀総裁も、パウエル氏を否定する気がないことを示している。
パウエル議長の任期は2026年5月まで。トランプ大統領は今後数カ月以内に後任を指名すると見られている。