ガザの水道システム崩壊、ユニセフが危機感 銃撃や空爆で37人死亡

国連児童基金(ユニセフ)は20日、パレスチナ自治区のガザの水道システムは崩壊していると危機感を表明した。ガザで5月撮影(2025年 ロイター/Mahmoud Issa/File Photo)
[ジュネーブ 20日 ロイター] - 国連児童基金(ユニセフ)は20日、パレスチナ自治区のガザの水道システムは崩壊していると危機感を表明した。
ジェームズ・エルダー広報官はジュネーブで記者団に、「子どもたちは渇きで死ぬことになる。浄水設備は40%しか機能しておらず、飲料水に関して緊急時の基準をはるかに下回っている」と述べた。
ユニセフは、ガザで栄養失調で収容された6カ月から5歳の子どもが4ー5月に50%増加し、50万人が飢餓状態にあると報告。米国が支援するガザ人道財団(GHF)による支援物資配布は、「絶望的な状況を悪化させている」とした。
最近ガザを訪れたエルダー氏は、食料支援を求めて負傷した女性や子どもの多くの証言があると指摘。戦闘地区内の支援拠点でいつ配布しているか情報が明確でないことが死亡や負傷につながっていると述べた。
地元保健当局によると、ガザ中部で20日、支援を待っていた人々へのイスラエル軍の銃撃で少なくとも25人が死亡した。また家屋への空爆で12人が死亡した。
19日にはGHFの配布に近づいた12人を含め51人がイスラエルの銃撃や攻撃で死亡した。