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ガザ人道財団の現地職員8人死亡、移動中のバス襲撃で

2025年06月13日(金)07時46分

[エルサレム/カイロ 12日 ロイター] - パレスチナ自治区ガザで、米国とイスラエル主導で設立された「ガザ人道財団(GHF)」のために働くパレスチナ人の職員を乗せたバスが襲撃され、少なくとも8人が死亡した。GHFは12日、イスラム組織ハマスの攻撃だとの見方を示した。

GHFによると、約25人が乗り込み、ガザ南部の支援センターに向かっていたこのバスは11日夜に襲われ、多くの負傷者も出たほか、一部の職員が拉致された可能性があるという。

この襲撃後、GHFのジョン・アクリー暫定ディレクターは12日、支援センターの閉鎖を検討したが最終的に存続させる道を選んだと説明。「ハマスの卑劣な殺人者に対抗する最善の方法は、われわれを頼りにしているガザ市民のために食料配給を続けることだとの判断に至った」と語った。

ハマスはコメントを拒否した。ただガザのソーシャルメディアは、ハマスがバスを攻撃の標的にしたのは、GHFの現地職員がイスラエルの支援を受けてガザ南部で活動する武装集団を率いるヤセル・アブシャバブ氏と関係があったとされるためだと伝えている。

一方、ガザ保健当局は、過去24時間でイスラエル軍の発砲によって新たにパレスチナ人103人が死亡し、400人が負傷したと発表。犠牲者には12日朝にGHFの物資配給拠点付近で亡くなった21人が含まれるとしている。

またこの日ガザの大半の地域でインターネットが使えなくなり、混乱に拍車がかかった。国連は、イスラエル軍がガザに残っていた最後の通信回線を破壊したためだと述べた。

ロイター
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