中国、ECBと協力強化へ 李首相がラガルド総裁と面会

中国の李強首相は12日、北京を訪問している欧州中央銀行(ECB)のラガルド総裁に会い、国際通貨システムの改革を含むECBとの協力を強化する用意があると表明した。写真は中国の李強首相。マレーシアのクアラルンプールで5月撮影(2025年 ロイター/Vincent Thian/Pool via REUTERS)
[北京 12日 ロイター] - 中国の李強首相は12日、北京を訪問している欧州中央銀行(ECB)のラガルド総裁に会い、国際通貨システムの改革を含むECBとの協力を強化する用意があると表明した。
中国国営放送CCTVによると李首相は「グローバリゼーションへの抵抗が高まる中、協力のみが相互利益をもたらす」とし、中国とEUは開かれた協力を推進し、多国間的な協調を維持しなくてはならないと表明。中国はEUとの市場の連結性のほか、産業の相乗効果を強化する用意があると述べた。
ラガルド氏は11日、中国人民銀行(中央銀行)の潘功勝総裁と会談。人民銀の声明によると、両総裁は協力に関する覚書に署名し、ECBと人民銀が年次会合を開くメカニズムの設置で合意した。
ラガルド総裁は、トランプ米大統領が多くの貿易相手国・地域に対する大規模な関税措置を発表し、中国と欧州連合(EU)が共に米国との通商問題に直面する中、中国を訪問。11日に人民銀を訪れた際、威圧的な貿易政策で財政の不均衡を解消することはできず、全ての当事者が緊張解消に向けた政策の調整を検討しなくてはならないとの認識を示した。