仏大統領がウクライナ防衛と台湾問題絡め演説、中国は反発

5月31日、中国は、ロシアからのウクライナ防衛に絡めて中国の圧力にさらされる台湾に言及したマクロン仏大統領(写真)の演説を受け、「ダブルスタンダード」だと反発した。写真は5月、シンガポールで行われたアジア安全保障会議(シャングリラ会合)で撮影(2025年 ロイター/Edgar Su)
Greg Torode
[シンガポール 31日 ロイター] - 中国は31日、ロシアからのウクライナ防衛に絡めて中国の圧力にさらされる台湾に言及したマクロン仏大統領の演説を受け、「ダブルスタンダード」だと反発した。
マクロン氏は30日、シンガポールで行われたアジア安全保障会議(シャングリラ会合)で演説。中国が台湾への圧力を強めていることを念頭に「ロシアがいかなる制限も制約もなく、国際秩序からのいかなる反応もなくウクライナ領土の一部を奪うことが許されると考えると、台湾では何が起きるだろうか」と述べた。
在シンガポール中国大使館はフェイスブックで、台湾問題とウクライナ問題を比較することは「受け入れられない」とし、「この2つは性質が異なり、全く比較にならない」と投稿。台湾は完全に中国の内政問題だとし、「ダブルスタンダードをダブルスタンダードで糾弾しようとしても、得られる結果はやはりダブルスタンダードでしかない」と批判した。
大使館の投稿はマクロン氏に直接言及していないが、同氏が演説する写真が添えられていた。