ロシア、ウクライナ北東部攻撃へ軍5万人配備 ゼレンスキー氏が指摘

5月28日、 ウクライナのゼレンスキー大統領(写真)は、ロシアがウクライナ北東部スムイ州付近に5万人の軍隊を集結させたと指摘した上で、ウクライナはロシアの大規模攻勢を防ぐ措置を講じたと述べた。キーウで19日撮影(2025年 ロイタ/Thomas Pete)
[キーウ 28日 ロイター] - ウクライナのゼレンスキー大統領は、ロシアがウクライナ北東部スムイ州付近に5万人の軍隊を集結させたと指摘した上で、ウクライナはロシアの大規模攻勢を防ぐ措置を講じたと述べた。
スムイ州は、ウクライナ軍が昨年侵攻し一部占領したロシアのクルスク州と国境を接する。ウクライナ軍は先月までにほぼ全面撤退したが、なお一部を占領と主張している。
ゼレンスキー大統領は27日、記者団に、ウクライナ軍をクルスク州から撤収させ、スムイへの攻撃を準備するため、ロシア軍の最強部隊がクルスク戦線にいると述べた。
ロシアのプーチン大統領は、ウクライナとの国境に「緩衝地帯」の設定を求めていることについて、ゼレンスキー氏は、ロシアは約10キロメートルの緩衝地帯を望んでいると述べた。
ウクライナとロシアは3年ぶりとなる停戦に向けた直接交渉を16日にトルコのイスタンブールで行った。
ゼレンスキー氏は、今後の直接交渉の場所としてトルコ、バチカン、スイスが最も現実的との認識を示した。マルタやアフリカ諸国も交渉開催に関心を示しているという。
一方、ロシアはバチカンは交渉場所として不適切との認識を示したとされる。
ゼレンスキー氏は、主要7カ国(G7)議長国カナダのカーニー首相から招請を受け、6月のG7サミットに出席すると述べた。次回の欧州連合(EU)首脳会議にも参加する可能性が高いとした。