ベトナム首相、FTA交渉加速を指示 米関税対応

ベトナムのファム・ミン・チン首相は22日夜、米国の関税に直面する中、他国との自由貿易協定(FTA)交渉を急ぐとともに、すでに締結した17件の貿易協定を効果的に活用するよう商工省に指示した。15日撮影。代表撮影(2025年 ロイター)
[ハノイ 23日 ロイター] - ベトナムのファム・ミン・チン首相は22日夜、米国の関税に直面する中、他国との自由貿易協定(FTA)交渉を急ぐとともに、すでに締結した17件の貿易協定を効果的に活用するよう商工省に指示した。
首相はインド、ブラジル、パキスタン、エジプトのほか、中東、アフリカ、中南米、中央アジア、東欧諸国とのFTA交渉の取りまとめや開始を急ぐよう指示。
ベトナムは包括的・先進的環太平洋経済連携協定(CPTPP)、地域包括的経済連携(RCEP)など17件の二国間・多国間貿易協定を締結している。米国とはFTAを締結していない。
首相は今年の国内総生産(GDP)を少なくとも8%増とする目標をさまざまな措置を通じて達成する方針を改めて示した。
首相は中銀に対し35歳未満の住宅購入者に対する融資の拡大や、米国の関税で特に打撃を受ける企業に対するソフトローン(優遇条件での貸し出し)の提供も指示した。