米韓軍事演習は「危険な挑発行為」、北朝鮮外務省が非難
[ソウル 10日 ロイター] - 北朝鮮外務省は米韓合同軍事演習について、「危険な挑発行為」と非難した。国営の朝鮮中央通信(KCNA)が10日に報じた。
朝鮮半島有事を想定した定例の米韓合同軍事演習「フリーダムシールド」は10日から20日までの日程で実施される。ただ、韓国軍機が先週、北朝鮮に近い民間人居住地域に誤って爆弾を投下した問題を受け、実弾演習は見送られている。誤爆によって少なくとも29人が負傷した。
韓国軍は演習について、北朝鮮などの脅威に対する米韓の準備態勢強化が目的だとしている。
KCNAによると、北朝鮮外務省は「偶発的な一発の発砲によって南北間の物理的衝突を引き起こし、朝鮮半島情勢を極限まで緊迫させかねない危険な挑発行為だ」と非難。演習は米国の安全保障に害を及ぼすと述べた。
韓国空軍参謀総長は10日、2機の戦闘機による先週の誤爆について謝罪し、「起きてはならない事故であり、二度と起こしてはならない」と記者団に語った。
聯合ニュースが軍による事故調査の中間結果をもとに報じたところでは、一方の戦闘機のパイロットが時間に追われて目標座標を再確認せず、もう一方の戦闘機のパイロットが誤った座標に気づかないまま爆弾を投下したという。
韓国国防省からのコメントは得られていない。