ニュース速報
ワールド

イスラエル軍がガザ難民キャンプ空爆、40人以上死亡とハマス

2024年09月10日(火)20時05分

Nidal al-Mughrabi Mohammad Salem

[アルマワシ(ガザ地区) 10日 ロイター] - イスラエル軍は10日未明、パレスチナ自治区ガザ南部の安全地帯とされる難民キャンプを空爆した。イスラエル軍はイスラム組織ハマスの司令センターを標的にしたとしている。

ガザの市民救急隊は、少なくとも65人が死亡または負傷したとみられるが、多くの人が砂に埋もれ行方不明となっているため、死傷者の内訳は明らかにできないとしている。

ハマスが運営するガザ政府のメディア部門は、死者は40人以上との見方を示した。少なくとも60人が負傷し、救助隊が捜索を続けているが、多くが行方不明のままだと明らかにした。

住民や医療関係者によると、ハンユニスに近いアルマワシ地区でテントが連なる難民キャンプが5─6発のミサイルや爆弾の攻撃を受けた。キャンプにはイスラエル軍の指示を受けて他の場所から避難してきた家族が集まっていた。

ガザ市民救急隊によると、少なくとも20張のテントが炎上し、ミサイルによって深さ9メートルのクレーターができた。死傷者65人には女性や子どもも含まれているというが、内訳は明らかにされていない。

同隊の担当者は「われわれのチームは死傷者を運び出す作業を続けている。イスラエルによる新たな虐殺のようだ」と述べ、砂に埋もれている生存者の捜索は難航していると明かした。

周囲のテントは完全に焼け落ち、がれきが散乱する荒れ地には金属のフレームだけが残っていた。車は砂に埋もれ上部だけが見えていた。

近くの病院には白いビニール袋に詰められた遺体や血まみれの布で包まれた遺体が集められた。

救出された男性は抱えた女児を指して「これがイスラエルの標的だ。われわれは安全であるはずの人道支援地域にいた」と述べた。

生存者の女性は激しい爆発で目が覚め、子供たちと一緒に逃げたとロイターの記者に語った。「バラバラに切り刻まれた女性やバラバラに切り刻まれた子供、殉教者を見た」と話した。

一方、イスラエル軍は声明で、「ハンユニスの人道区域内にある指揮統制センターで活動していたハマスの上級司令官を攻撃した」と説明した。

「これらのテロリストは10月7日の虐殺の実行に直接関与しており、最近もテロ活動を行っている」と主張した。

またハマス側が発表した死傷者数は「イスラエル軍が保有する情報、使用された兵器の正確な位置、攻撃の正確性と一致しない」とした。

これに対し、ハマスは「醜い犯罪を正当化するための明らかなうそだ」と反発。ハマスは戦闘員が民間人の集会に参加したり、キャンプを軍事目的で利用したりしたことはないと何度も否定していると強調した。

ロイター
Copyright (C) 2024 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

トランプ氏が閣僚刷新検討 イラン戦争が打撃 選挙控

ワールド

商船三井のLPG船がホルムズ海峡を通過 日本関係2

ワールド

ドバイの米オラクル施設に迎撃破片が落下、負傷者なし

ワールド

トランプ政権による大学への人種データ開示命令を仮差
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:日本企業に迫る サステナビリティ新基準
特集:日本企業に迫る サステナビリティ新基準
2026年4月 7日号(3/31発売)

国際基準の情報開示や多様な認証制度──本当の「持続可能性」が問われる時代へ

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    イラン戦争の現実...アメリカとイスラエル、見え始めた限界
  • 2
    「考えの浅い親」が子どもに言ってしまっている口ぐせ・ワースト1
  • 3
    攻撃開始日も知っていた?──イラン戦争を巡る巨額取引、インサイダー疑惑が市場に波紋
  • 4
    イラン戦争は「ハルマゲドンの前兆」か? トランプ…
  • 5
    【写真特集】天山山脈を生きるオオカミハンター
  • 6
    【銘柄】「三菱商事」の株価に高まる期待...ホルムズ…
  • 7
    「高市しぐさ」の問題は「媚び」だけか?...異形の「…
  • 8
    血圧やコレステロール値より重要?死亡リスクを予測…
  • 9
    中国は「アカデミズムの支配」を狙っている? 学術誌…
  • 10
    【銘柄】イラン情勢で一躍脚光の「NEC」 防衛・宇宙…
  • 1
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅」企業が救う、ウクライナの未来
  • 2
    イラン戦争の現実...アメリカとイスラエル、見え始めた限界
  • 3
    攻撃開始日も知っていた?──イラン戦争を巡る巨額取引、インサイダー疑惑が市場に波紋
  • 4
    「水に流す」日本と「記憶する」韓国...気候と地理が…
  • 5
    なぜイスラエルは対イラン戦争を支持するのか...「イ…
  • 6
    「考えの浅い親」が子どもに言ってしまっている口ぐ…
  • 7
    記憶を定着させるのに年齢は関係ない...記憶の定着度…
  • 8
    ロシア経済を支える重要な港、ウクライナのものと思…
  • 9
    年金は何歳からもらうのが得? 男女で違う「最適な受…
  • 10
    中国がイラン戦争最大の被害者? 習近平の誤った経…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 3
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅」企業が救う、ウクライナの未来
  • 4
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...…
  • 5
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期ス…
  • 6
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え…
  • 7
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が…
  • 8
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」…
  • 9
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製…
  • 10
    メーガン妃、娘リリベット王女との「お手伝い姿」公…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中