ニュース速報
ワールド

中国総領事退任「追放ではない」と米政府、NY州知事の要求受け

2024年09月05日(木)14時17分

 9月4日、米国務省は在ニューヨーク(NY)中国総領事館の黄屏総領事が先月に任期を終えて予定通り退任したとの認識を示した。2021年11月(2024年 ロイター/Brian Snyder)

Simon Lewis David Brunnstrom Jasper Ward

[ワシントン 4日 ロイター] - 米国務省は4日、在ニューヨーク(NY)中国総領事館の黄屏総領事が先月に任期を終えて予定通り退任したとの認識を示した。これに先立ち、NY州のホークル知事は元側近が中国政府の「代理人」として活動していた罪で起訴されたことを受け、黄氏の国外追放を求めたと表明していた。

国務省のミラー報道官は記者団に対し、黄氏は「追放されたわけではない」と説明。「私たちの理解では総領事は8月に予定通り任期を終えて職務から離れた」と語った。

「しかしもちろん、外国公館の特定職員の地位に関しては、当該国に問い合わせてほしい。しかし、追放措置はなかった」と強調した。

在ワシントンの中国大使館は、中国の外交官が他国の内政に干渉することはないとコメント。報道官は「彼らの米国での通常の職務遂行はいかなる形であれ妨害されたり、妨げられたりすべきではない」と述べ、総領事が追放されたという情報は虚偽であり、「悪意のある憶測」だと付け加えた。

ホークル知事はこの数時間前にイベントで、ブリンケン国務長官の要請を受け、カート・キャンベル国務副長官と4日に電話で話し、「総領事の追放を望んでいると伝えた」ことを明らかにした。

「そして、総領事がもはや在NY中国総領事館にいないことを知らされた」という。

中国総領事館のウェブサイトによると、黄氏は61歳で、2018年11月から総領事を務めている。それ以前は駐ジンバブエ大使を務め、在ワシントン大使館と在シカゴ領事館でも勤務した経験がある。

ロイター
Copyright (C) 2024 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

インド、中国人専門職のビザ審査迅速化 関係改善へ

ワールド

ベトナム、精製レアアース輸出を規制 国内産業支援で

ビジネス

プラダがインド製サンダル発売へ 文化盗用での炎上で

ワールド

英国でインフル変異株大流行、医師が「最悪の事態」を
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:ジョン・レノン暗殺の真実
特集:ジョン・レノン暗殺の真実
2025年12月16日号(12/ 9発売)

45年前、「20世紀のアイコン」に銃弾を浴びせた男が日本人ジャーナリストに刑務所で語った動機とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出を睨み建設急ピッチ
  • 2
    【クイズ】「100名の最も偉大な英国人」に唯一選ばれなかった「ビートルズ」のメンバーは?
  • 3
    人手不足で広がり始めた、非正規から正規雇用へのキャリアアップの道
  • 4
    【揺らぐ中国、攻めの高市】柯隆氏「台湾騒動は高市…
  • 5
    中国軍機の「レーダー照射」は敵対的と、元イタリア…
  • 6
    首や手足、胴を切断...ツタンカーメンのミイラ調査開…
  • 7
    受け入れ難い和平案、迫られる軍備拡張──ウクライナ…
  • 8
    デンマーク国防情報局、初めて米国を「安全保障上の…
  • 9
    「中国人が10軒前後の豪邸所有」...理想の高級住宅地…
  • 10
    「何これ」「気持ち悪い」ソファの下で繁殖する「謎…
  • 1
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 2
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価に与える影響と、サンリオ自社株買いの狙い
  • 3
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だから日本では解決が遠い
  • 4
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 5
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺…
  • 6
    【衛星画像】南西諸島の日米新軍事拠点 中国の進出…
  • 7
    キャサリン妃を睨む「嫉妬の目」の主はメーガン妃...…
  • 8
    中国軍機の「レーダー照射」は敵対的と、元イタリア…
  • 9
    ホテルの部屋に残っていた「嫌すぎる行為」の証拠...…
  • 10
    【クイズ】「100名の最も偉大な英国人」に唯一選ばれ…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 4
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 5
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 6
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 7
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 8
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 9
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 10
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中