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BRICS、多極化世界で主導力発揮し大国に対抗 外相会議が開幕
ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカで構成する新興5カ国(BRICS)の外相会議が1日から2日間の日程で南アのケープタウンで始まった。(2023年 ロイター/Nic Bothma)
[ケープタウン 1日 ロイター] - ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカで構成する新興5カ国(BRICS)の外相会議が1日から2日間の日程で南アのケープタウンで始まった。5カ国は会議の冒頭、多極化する世界でリーダーシップの発揮を目指すとし、欧米の大国に対抗する姿勢を主張した。
BRICS首脳はこれまでも新規加入に前向きな姿勢を示しており、今回の外相会議でBRICS拡大も議題として取り上げられる見通し。今回の会議にはイランのアブドラヒアン外相とサウジアラビアのファイサル外相も参加。関係筋によると、両国のほかベネズエラ、アルゼンチン、アルジェリア、アラブ首長国連邦(UAE)がBRICSへの加盟を正式に申請したか、関心を示している。
南アのパンドール外相は「BRICSは競争、地政学的緊張、不平等、世界的な安全保障の悪化によって分断された世界でグローバルなリーダーシップを発揮することをビジョンとして掲げる」と表明した。
インドのジャイシャンカル外相は、経済力の集中により「あまりにも多くの国があまりにも少数の国の言いなりになっている」とし、国連安全保障理事会を含む世界的な意思決定機関の改革の必要性を指摘。「古いやり方では新たな状況に対応できない。われわれは変化の象徴だ。行動しなければならない」と述べた。
ロシアのラブロフ外相は、欧米諸国がロシアなどの国に対し制裁措置を植民地主義の道具として利用し、世界の権力闘争で競合する国を不当に弾圧していると非難した。
BRICSは2015年に「新開発銀行」(通称BRICS銀行)を創設。ロシアによるウクライナ侵攻を受け欧米諸国が課した制裁措置に対応するため、現在はロシアのプロジェクトへの資金供給を停止している。
パンドール外相は「現在の金融情勢の中でBRICS機関のデリスキング(リスク低減)に向けた機会を探る」と述べた。ただ詳細については明らかにしなかった。