中国製リチウム電池需要、来年初めに失速へ 乗用車協会幹部が見通し
中国乗用車協会(CPCA)の崔東樹事務局長は28日、中国製リチウム電池需要は、国内の電気自動車(EV)販売の急減や輸出鈍化によって、来年初めに落ち込む公算が大きいとの見通しを示した。江西省宜春市のリチウム鉱山で2023年3月撮影(2025年 ロイター)
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[上海 28日 ロイター] - 中国乗用車協会(CPCA)の崔東樹事務局長は28日、中国製リチウム電池需要は、国内の電気自動車(EV)販売の急減や輸出鈍化によって、来年初めに落ち込む公算が大きいとの見通しを示した。
崔氏は「来年を見据えると、新エネルギー用電池の需要は今年末から劇的に減少するだろう。だから電池メーカーは生産を減らし、そうした変動に対応するために一服するべきだ」と述べた。
環境に優しい自動車(グリーンカー)の来年初めの販売台数は今年第4・四半期を少なくとも30%下回ると予想し、その理由として自動車購入の税制優遇措置が段階的に廃止されつつある点を挙げた。
商業用のEVの販売も、今年末にかけての補助金や税控除適用目当ての駆け込み購入の反動で、来年初めは確実に落ち込むだろうと述べた。
その上で、国内需要の減少を輸出で補える可能性は乏しいとの見方を示した。
中国製リチウム電池の欧州連合(EU)向け輸出は今年4%増加したが、米国向けは9.5%減少した。
崔氏は、米国向けの輸出減少について、同国における人工知能(AI)ブームに起因するエネルギー貯蔵関連需要の拡大が、中国製電池需要を押し上げていないことがうかがえると指摘した。





