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午前の日経平均は小幅続落、方向感欠く 一部のハイテク株に利益確定

2025年09月30日(火)12時03分

 前場の東京株式市場で日経平均は小幅に続落し、前営業日比20円27銭安の4万5023円48銭となった。写真は2020年10月、東京証券取引所で撮影(2025年 ロイター/Issei Kato)

Hiroko Hamada

[東京 30日 ロイター] - 前場の東京株式市場で日経平均は小幅に続落し、前営業日比20円27銭安の4万5023円48銭となった。これまで上昇をけん引してきたハイテク株の一角に利益確定売りが出て上値の重い展開となったが、指数の方向感は乏しかった。米政府閉鎖リスクがくすぶる中、様子見姿勢が強まったとの見方も聞かれた。

日経平均は前営業日比11円高と小幅高でスタートした後、マイナス転換し、取引前半には一時310円安の4万4733円60銭まで値下がりした。指数寄与度の大きい半導体株の一角が下げ幅を広げ、相場の重しとなった。ただ、売りが一巡した後は小幅安の水準まで戻し、後半は一進一退の展開が続いた。

市場では「米政府閉鎖リスクや、機関投資家による益出しの売りなどで日本株はやや上値が重いものの、物色意欲が衰えている印象はない」(岡三証券のシニアストラテジスト・大下莉奈氏)との声が聞かれた。プライム市場では3割超が値上がりするなど、売りが全体に広がる展開とはならなかった。

日銀が18―19日に開いた金融政策決定会合では、国内の経済状況だけから判断すれば、前回の利上げから半年以上が経過していることもあり「そろそろ再度の利上げを考えてもいい時期かもしれない」との意見が出ていたことが分かった。

今週は日銀関係者の発言機会を控えており、「利上げの地ならし的なコメントが出る可能性もある」(大下氏)との指摘もある。その場合、日本株は売りに押される展開が見込まれるが、押し目買いも入ると予想され下値は限定的とみられている。

TOPIXは0.09%高の3134.40ポイントで取引を終了。東証プライム市場の売買代金は2兆1584億6300万円だった。東証33業種では、保険、精密機器、医薬品など9業種が値上がり。鉱業、海運、石油・石炭製品など23業種は値下がりし、卸売は変わらずだった。

個別では、指数寄与度の大きいアドバンテスト、ソフトバンクグループが軟調。フジクラ、ファーストリテイリングは小幅安だった。

前日公表の決算内容が嫌気されたしまむらは8%超安で値下がり率トップ。

一方、IHIや荏原製作所、住友ファーマは大幅上昇した。

プライム市場の騰落数は、値上がり525銘柄(32%)に対し、値下がりが1033銘柄(64%)、変わらずが55銘柄(3%)だった。

ロイター
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