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日銀9月会合、国内経済見れば「そろそろ利上げ考えてもいい時期」との意見も

2025年09月30日(火)09時41分

 9月30日、日銀が18―19日に開いた金融政策決定会合では、国内の経済状況だけから判断すれば、前回の利上げから半年以上が経過していることもあり「そろそろ再度の利上げを考えてもいい時期かもしれない」との意見が出ていたことが分かった。写真は2023年1月、都内の日銀本店で撮影(2025年 ロイター/Issei Kato)

Takahiko Wada

[東京 30日 ロイター] - 日銀が18―19日に開いた金融政策決定会合では、国内の経済状況だけから判断すれば、前回の利上げから半年以上が経過していることもあり「そろそろ再度の利上げを考えてもいい時期かもしれない」との意見が出ていたことが分かった。決定会合では高田創、田村直樹両審議委員が利上げを提案し、反対多数で否決されたが、近い将来の利上げを意識している委員がいたことが示された。

日銀は9月の決定会合で、政策金利の据え置きを賛成多数で決定した。そろそろ再度の利上げを考えてもいいと発言した委員は、米国経済の落ち込みの程度のめどがついていないため「当面の金融政策運営は現状維持が適当」と述べた。

米国経済の帰すうが見えることを待つことで得られる知見もあるが「国内の物価との関係では、待つことのコストも徐々に大きくなっていく」との意見もあった。この委員は「待つことのコスト・ベネフィットや、それに伴うリスクの比較考量が必要になっていく」と話した。

一方で、日本経済は「内需が外的な負のショックに対し脆弱(ぜいじゃく)な傾向がある」との見方から、金利の正常化を進める上では「ハードデータをもう少し確認してから判断しても遅くない」との意見もあった。

ロイター
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