英レボリュート、今後5年で世界に130億ドル投資へ 米銀買収も検討

英国のフィンテック企業レボリュートは23日、今後5年で世界全体で130億ドルを投資する方針を示した。2024年7月撮影(2025年 ロイター/Dado Ruvic)
Tommy Reggiori Wilkes
[ロンドン 23日 ロイター] - 英国のフィンテック企業レボリュートは23日、今後5年で世界全体で130億ドルを投資する方針を示した。米銀の買収も検討する。英国では消費者信用を提供する準備を進めている。
伝統的な銀行業務への進出を加速する。
ロンドンに拠点を置く同社は、欧州のフィンテック企業で最も価値のある企業に成長しており、株式売り出しで企業価値750億ドルを目指している。
顧客数は6500万人と、欧州の一部の主要行を上回るが、収入や顧客1人当たりの預金額は主要行を大幅に下回っている。
レボリュートは23日、ロンドンの金融街カナリー・ワーフに新設された本社を公開した。幹部によると、創業から10年を迎える同社は海外拠点を大幅に拡大する一方、世界全体で予定している130億ドルの投資のうち40億ドルを英国に投じ、1000人を雇用する。
創業者のニク・ストロンスキー最高経営責任者(CEO)は「故郷として英国にコミットしている」と発言。これに先立ち、リーブズ英財務相はレボリュートと英国のフィンテック業界を称賛した。
レボリュートの米国部門CEOであるシド・ジャジョディア氏はロイターに対し、米国の銀行を買収するか、米国で独自に銀行免許を申請するか「積極的に検討している」と述べた。
ストロンスキーCEOは、最優先事項は英国での銀行免許取得だと発言。同社の顧客1200万人を新銀行に移し、信用を供与する方針を示した。幹部らは年内に最終的な免許を取得したいと述べている。
同社の2024年の世界全体の収入は31億ポンド(42億ドル)、税引前利益は11億ポンド。仮想通貨(暗号資産)関連の利益などが寄与した。
同社は、以前公表した顧客目標1億人を27年半ばまでに達成する方針を示した。
30年までに中南米、アジア、中東など30の新しい市場に参入するとも表明した。