フィッチ、イタリア格付け「BBB+」に引き上げ、財政政策と政治の安定評価

格付け会社フィッチは19日、イタリアの格付けを「BBB」から「BBB+」に引き上げた。見通しは「安定的」を維持した。ミラノで2023年7月撮影(2025年 ロイター/Claudia Greco)
Giselda Vagnoni
[ローマ 20日 ロイター] - 格付け会社フィッチは19日、イタリアの格付けを「BBB」から「BBB+」に引き上げた。見通しは「安定的」を維持した。
フィッチは「現在の政策枠組みと安定した政治的背景は、イタリアの目標達成に資するものであり、新たな複数年計画プロセスは財政の慎重さを維持する上で重要なアンカーとなっている」と述べた。
イタリアはかつてユーロ圏で脆弱な国と見なされ、頻繁に政権が交代していた。
メローニ首相は「国際市場が信頼を寄せているという明確なサインだ。政治的安定、信頼できる経済政策、雇用と富を創出する人々への支援が実を結びつつある」と述べた。
フィッチは、イタリアの今年の財政赤字を国内総生産(GDP)比3.1%と予想。「労働市場環境の改善と納税コンプライアンス向上による課税ベースの拡大で税収が堅調に推移している」と指摘した。
国防費については今年は、主に国防費の再分類によりGDP比2%に達するが26─27年の国防費拡大は限定的なものにとどまると予想した。
今後数週間に、S&Pグローバル、ムーディーズ、モーニングスターDBRS、スコープ・レーティングスがイタリアの格付けを発表する予定。