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EU、メルコスルとのFTA案提示 農産物の輸入制限盛り込む

2025年09月04日(木)10時39分

欧州連合(EU)の欧州委員会は3日、EUと南米の南部共同市場(メルコスル)との自由貿易協定(FTA)案を承認に向けて提示した。写真は欧州委員会のカヤ・カッラス副委員長(左)とマロシュ・シェフチョビッチ委員(貿易担当)。9月3日、ベルギーのブリュッセルで撮影(2025年 ロイター/Yves Herman)

Philip Blenkinsop

[ブリュッセル 3日 ロイター] - 欧州連合(EU)の欧州委員会は3日、EUと南米の南部共同市場(メルコスル)との自由貿易協定(FTA)案を承認に向けて提示した。農産物の輸入制限を盛り込むことで、フランスの反対を和らげる狙い。

EUとメルコスルは昨年12月、EUにとって史上最大となる貿易協定締結で合意に達していた。

協定発効には欧州議会の投票に加え、EU加盟国27カ国のうち15カ国(域内人口の65%)の政府による特定多数決が必要。

欧州委とドイツやスペインなどの推進派は、メルコスルとの協定が米関税による貿易縮小を相殺し、特に重要鉱物の中国依存を低減させると主張。一方、EU最大の牛肉生産国であるフランスと農業大国ポーランドはこれまで反対を表明してきた。

欧州委は懸念払拭のため、牛肉など一部農産物の輸入を一時停止できる仕組みを提案。EU加盟国1カ国以上で輸入量が10%以上増加するか、価格が10%以上下落した場合に、制限措置を開始できるとした。

また、欧州委は域内農家向けに63億ユーロ(73億8000万ドル)の危機管理基金を計画していると明かした。

ロイター
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