午前の日経平均は続伸、朝安後に買い戻し 米エヌビディア決算通過

前場の東京株式市場で日経平均は続伸し、前営業日比211円47銭高の4万2731円74銭だった。写真は東京証券取引所で2012年6月撮影(2025年 ロイター/Yuriko Nakao)
[東京 28日 ロイター] - 前場の東京株式市場で日経平均は続伸し、前営業日比211円47銭高の4万2731円74銭だった。米エヌビディア株が決算発表後の時間外取引で下落し、日本株も売りが先行したが、一巡後は買い戻しが優勢になった。注目されたイベントを無難に通過したとの受け止めが聞かれる。
日経平均は212円安で寄り付き、売りが先行したが、短時間でプラスに転じた。エヌビディアの時間外での株安が嫌気された一方、決算内容自体は総じて良好との見方から買い戻しが強まった。
業種別では21業種が安く始まったが、このうち20業種がプラスに転じた。市場ではエヌビディア決算を経て「失望とはならず、AI需要拡大のストーリーが崩れていないことを確認したとの受け止めだろう」(アセットマネジメントOneの浅岡均チーフストラテジスト)との声が聞かれた。 関連株と目されるアドバンテストは一時4%近く下落した後、わずかながらプラスを回復。ソフトバンクグループは小安く始まったが4%超高に転じた。 赤沢亮正経済再生相が同日から予定していた関税協議のための訪米を取りやめたと伝わったほか、日銀の中川順子審議委員の金融経済懇談会での発言が伝わったが、相場の反応は限定的だった。 TOPIXは0.4%高の3082.08ポイントで午前の取引を終了した。東証プライム市場の売買代金は1兆8662億9000万円。東証33業種では、値上がりは鉱業や非鉄金属、証券など30業種、値下がりは小売や繊維製品、海運の3業種だった。
米保険会社の買収を発表したSOMPOホールディングスが急伸し、年初来高値を更新。航空機需要の回復への思惑から大阪チタニウムテクノロジーズは堅調を継続。フジクラはしっかりだった。一方、セブン&アイ・ホールディングスは軟調。ニコンは年初来高値の更新後、下落に転じた。 東証プライム市場の騰落数は、値上がりが903銘柄(55%)、値下がりは617銘柄(38%)、変わらずは91銘柄(5%)だった。