ニュース速報
ビジネス

ブラックストーンが2021年以来のIPO活況に期待、第2四半期利益は予想超え

2025年07月25日(金)07時38分

 7月24日、米大手投資会社ブラックストーンのジョン・グレイ社長兼最高執行責任者(COO)は、新規株式公開(IPO)について、過去最高件数を記録した2021年以降で最も活発化する展開に備えていると明かした。写真はブラックストーンのロゴと人影。2023年1月、ニューヨークの本社で撮影(2025年 ロイター/Jeenah Moon)

Niket Nishant Isla Binnie

[24日 ロイター] - 米大手投資会社ブラックストーンのジョン・グレイ社長兼最高執行責任者(COO)は24日、新規株式公開(IPO)について、過去最高件数を記録した2021年以降で最も活発化する展開に備えていると明かした。

最近の幾つかの上場銘柄の成功で市場の地合いが改善したほか、足元で米国と貿易相手国の合意が増えてきたことで、トランプ米大統領の関税を巡る強硬な発言は交渉手段に過ぎないとの安心感が広がってきたことが背景にある。

グレイ氏は「われわれが目にしつつある短期金利の低下、不確実性の後退、経済成長の持続、取引の待機需要という組み合わせの環境は、M&A(合併・買収)とIPOが再び活性化する最適なレシピだ」と述べた、

ブラックストーンがこの日発表した第2・四半期決算は、分配可能利益が前年同期比25%増の16億ドル。1株当たり利益は1.21ドルで、LSEGがまとめたアナリスト予想の1.10ドルを超えた。

預かり資産は13%増の1兆2000億ドル、手数料関連の成果報酬収益は2倍以上増えて4億7210万ドルだった。けん引力になったのは、返済期限が定められていない「永久資本」が16%伸びたことだ。

堅調なクレジット事業も増益につながった。ブラックストーンに流入した資金521億ドルの半分以上はクレジットと保険部門に振り向けられた。

不動産部門は預かり資産が3%減ったが、分配可能利益は10%増加。スティーブン・シュワルツマン最高経営責任者(CEO)は、人工知能(AI)関連インフラ構築資金を調達する債券や株式の発行ニーズは膨大で、これは同社の事業にとって極めて有益な動きだとの見方を示した。

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

米・ウクライナ首脳会談、和平へ「かなり進展」 ドン

ビジネス

アングル:無人タクシー「災害時どうなる」、カリフォ

ワールド

中国軍、台湾周辺で「正義の使命」演習開始 実弾射撃

ビジネス

中国製リチウム電池需要、来年初めに失速へ 乗用車協
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:ISSUES 2026
特集:ISSUES 2026
2025年12月30日/2026年1月 6日号(12/23発売)

トランプの黄昏/中国AI/米なきアジア安全保障/核使用の現実味......世界の論点とキーパーソン

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 2
    マイナ保険証があれば「おくすり手帳は要らない」と考える人が知らない事実
  • 3
    【銘柄】子会社が起訴された東京エレクトロン...それでも株価が下がらない理由と、1月に強い秘密
  • 4
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 5
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 6
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」と…
  • 7
    海水魚も淡水魚も一緒に飼育でき、水交換も不要...ど…
  • 8
    「アニメである必要があった...」映画『この世界の片…
  • 9
    2026年、トランプは最大の政治的試練に直面する
  • 10
    アメリカで肥満は減ったのに、なぜ糖尿病は増えてい…
  • 1
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 2
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 3
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「史上初の攻撃成功」の裏に、戦略的な「事前攻撃」
  • 4
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 5
    中国、インドをWTOに提訴...一体なぜ?
  • 6
    「食べ方の新方式」老化を防ぐなら、食前にキャベツ…
  • 7
    海水魚も淡水魚も一緒に飼育でき、水交換も不要...ど…
  • 8
    【過労ルポ】70代の警備員も「日本の日常」...賃金低…
  • 9
    批評家たちが選ぶ「2025年最高の映画」TOP10...満足…
  • 10
    アベノミクス以降の日本経済は「異常」だった...10年…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    90代でも元気な人が「必ず動かしている体の部位」とは何か...血管の名医がたどり着いた長生きの共通点
  • 3
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 4
    アジアの豊かな国ランキング、日本は6位──IMF予測
  • 5
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「…
  • 6
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 7
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 8
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 9
    『SHOGUN 将軍』の成功は嬉しいが...岡田准一が目指…
  • 10
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中