アメリカン航空、通期業績見通し再公表 経済懸念で予想損益に幅

アメリカン航空〈AAL.O〉は24日、一時撤回していた2025年通期の業績予想を改めて公表した。2024年11月、ニューヨーク市のラガーディア空港で撮影(2025年 ロイター/Shannon Stapleton)
[24日 ロイター] - アメリカン航空〈AAL.O〉は24日、一時撤回していた2025年通期の業績予想を改めて公表した。調整後1株当たり損益は0.20ドルの赤字から0.80ドルの黒字を見込んでいる。経済情勢を巡る不確実性を理由に、赤字から黒字の可能性まで幅をもたせた予想とした。米国の広範な関税措置の影響で旅行支出が低迷し、米国内市場で航空会社が直面している課題が浮き彫りになった。
アメリカン航空は旅客収入の3分の2以上を国内市場から得ており「国内市場の需要が強い状態が続けば、見込み幅の上限の利益は達成可能だと考えている。最悪の予想は、経済環境が悪化した場合だけだ」とコメントした。
多くの米国の航空会社は4月に業績予想を撤回していた。予想を再公表した会社もあるが、関税政策が次々と変化する中、経済の先行きへの慎重姿勢を崩していない。
国内の旅行需要は低迷が続いている。アメリカン航空は米国市場に注力してきただけに影響を強く受けている。
同時に発表した25年第2・四半期(4─6月期)の純利益は5億9900万ドル(1株当たり0.91ドル)。前年同期は7億1700万ドル(同1.01ドル)だった。総営業収益は前年同期からわずかに増加し、約144億ドルだった。