ユーロ圏の企業向け融資、第2四半期は増加 貿易摩擦でも=ECB

7月22日、欧州中央銀行(ECB)が公表したユーロ圏の大手行155行を対象とした調査によると、域内の企業向け融資の需要は第2・四半期に増加した。フランクフルトのECB本部で2023年3月撮影(2025年 ロイター/Heiko Becker)
[フランクフルト 22日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)が22日公表したユーロ圏の大手行155行を対象とした調査によると、域内の企業向け融資の需要は第2・四半期に増加した。地政学的な緊張や貿易摩擦が重しになったものの、第3・四半期も需要の増加が見込まれるという。
「融資需要は金利低下に支えられたが、世界の不確実性や貿易摩擦が抑制要因となった」としている。
第2・四半期の企業向け融資の審査基準に変更はなかった。緩やかな厳格化が予想されていたが、第3・四半期も審査基準に変更はない見通しという。
経済見通しを巡るリスク認識が引き続き審査基準を厳格化する要因となったが、地政学的な不透明感や貿易摩擦は厳格化の要因にはならなかった。
審査基準は商業用不動産、製造業、卸売・小売業、建設業で厳格化されたが、大半のサービス業ではわずかに緩和された。
第2・四半期の住宅ローン需要は引き続き大幅に増加。銀行は第3・四半期も大幅な増加を予想している。
住宅ローンの審査基準はわずかに厳格化されたが、銀行は第3・四半期については小幅な緩和を見込んでいる。
消費者向け融資の審査基準は第2・四半期に大幅に厳格化された。銀行は今後もさらなる厳格化を予想している。