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セブン&アイ特別委、クシュタールに反論 撤退は「自らの判断」

2025年07月22日(火)17時54分

 7月22日、カナダの小売大手アリマンタシォン・クシュタールからの買収提案を検討していたセブン&アイ・ホールディングスの特別委員会はクシュタールが提案を撤回したことに対し「協議を終了する決断に至ったことを遺憾に思う」との見解を発表した。写真は同ホールディングスのロゴ。都内で3月撮影(2025年 ロイター/Issei Kato)

Ritsuko Shimizu

[東京 22日 ロイター] - カナダの小売大手アリマンタシォン・クシュタールからの買収提案を検討していたセブン&アイ・ホールディングスの特別委員会は22日、クシュタールが提案を撤回したことに対し「協議を終了する決断に至ったことを遺憾に思う」との見解を発表した。買収提案時点と比べて金融市場などが変化していることは認識しているとし「そうした事情をセブンの責任に転嫁する理由はない。クシュタールは、自らの判断で撤退することを選んだに過ぎない」と指摘した。

その上で「結果を出すことが求められていることを誰よりも理解している」と述べ、今後、単独での施策を着実に実行し、グループ各事業の価値最大化を目指すとした。

特別委員会は、買収の大きなハードルとなっていた米独禁法上の問題について、クシュタールは当初から課題を真剣に捉えることができず、米連邦取引委員会(FTC)が承認するような適切な買い手を見いだすことができなかった、とした。買い手候補として挙げられたのは、FTCにとって望ましい買い手とならないプライベート・エクイティ・ファンドだったという。

また、クシュタール側がセブンの経営陣との面談が限定的だったとした点についても否定。クシュタールが述べていた日本国内で助言を受けることができる国内パートナーについても、その存在は確認できず、特別委に対しても一切情報共有がなされることはなかった、などとした。

クシュタールは17日、建設的な協議の欠如を理由としてセブン&アイ・ホールディングスへの買収提案を撤回したと発表した。

ロイター
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