中国、本土投資家の海外債券投資枠拡大へ 「ボンドコネクト」通じ

7月8日、中国人民銀行(中央銀行)当局者は本土投資家による海外債券への投資拡大を支援すると表明し、本土と香港間の債券相互取引制度「債券通(ボンドコネクト)」の対象をノンバンクにも拡大すると明らかにした。写真は上海と深センの株価指数を表示した電子掲示板。上海で4月撮影(2025年 ロイター/Go Nakamura)
[香港/上海 8日 ロイター] - 中国人民銀行(中央銀行)当局者は8日、本土投資家による海外債券への投資拡大を支援すると表明し、本土と香港間の債券相互取引制度「債券通(ボンドコネクト)」の対象をノンバンクにも拡大すると明らかにした。
人民銀金融市場局の江会芬副局長は同制度の記念イベントで、本土の投資家が香港の債券市場にアクセスできるようにする「南行き」を証券会社、保険会社、投資信託会社、資産運用会社にも開放すると述べた。
「コネクトの南行きと北行きは改善され、投資家が同制度を通じて海外に投資するのを支援する」と語った。
また、海外投資家が本土の元金利スワップの取引や決済を行えるようにする「互換通(スワップコネクト)」の枠も拡大すると表明した。
中国外国為替取引システム(CFETS)の張イ総裁は同イベントで「中東、南米、欧州で取り組みを継続し、中国債券市場をこれらの地域に開放し続けるとともに、元建て債券を世界の投資ポートフォリオの対象資産の一つとして推進していく」と述べた。
香港取引所の陳翊庭最高経営責任者(CEO)は「現在の不安定な政治情勢の中、世界の資本は分散化と安定を求めている」とし、「香港は世界の資本と中国の機会を結びつけるユニークな立場にある」と語った。