ジェーン・ストリート、インド規制当局に異議申し立てへ 取引禁止巡り

米自己勘定トレーディング会社ジェーン・ストリートは、インド証券取引委員会(SEBI)から相場操縦を指摘され、国内市場への参加を禁止されたことについて、異議を申し立てる意向を社員に伝えた。写真はSEBIのムンバイ本部。2024年9月、ムンバイで撮影(2025年 ロイター/Francis Mascarenhas)
Urvi Dugar Chandni Shah
[ベンガルール 8日 ロイター] - 米自己勘定トレーディング会社ジェーン・ストリートは、インド証券取引委員会(SEBI)から相場操縦を指摘され、国内市場への参加を禁止されたことについて、異議を申し立てる意向を社員に伝えた。問題視された取引は「基本的な指数裁定取引」だと主張している。
ロイターが週末に社員に送られた社内メールを入手した。
ジェーン・ストリートは、SEBIによる「極めて挑発的な」告発に「極度に失望」したと表明。正式な対応を準備していることを明らかにした。具体的な措置には言及していない。
SEBIによると、ジェーン・ストリートと同社のインド法人は大規模なデリバティブ取引によってニフティ銀行株指数を操作していた。
具体的には現物市場と先物市場で同指数の構成銘柄を大量に買い、午前の取引で同指数を人為的に押し上げ、その一方でオプション取引で指数が下がれば利益が出るショートポジションを大量に構築していた。同日中にポジションを反転させ、オプション取引で利益を得ていたという。
ジェーン・ストリートは、裁定取引は「関連する金融商品の価格を一致させる金融市場の中核を成す一般的なメカニズムだ」と主張。「2月以降、SEBIと連絡を取ろうと努力しているが、一貫して拒否されている」と述べた。
複数の関係筋によると、ジェーン・ストリートはSEBIとの今後の法廷闘争に向けてインドの法律事務所と連絡を取っているものの、まだ正式な契約には至っていない。