エールフランスKLM、スカンジナビア航空への出資率60.5%に引き上げへ

欧州航空大手エールフランスKLMは4日、スカンジナビア航空(SAS)への出資比率を19.9%から60.5%に引き上げる計画を発表した。写真は2022年7月、コペンハーゲンの空港で撮影(2025年 ロイター/Andrew Kelly)
[パリ 4日 ロイター] - 欧州航空大手エールフランスKLMは4日、スカンジナビア航空(SAS)への出資比率を19.9%から60.5%に引き上げる計画を発表した。
エールフランスKLMは、投資会社キャッスルレイクとレイク・インベストが保有するSAS株式を取得する。取引は規制当局の承認を経て、2026年下半期に完了する見通し。
取得額はSASのコア利益(利払い・税・償却前利益=EBITDA)と純債務を含む最新の財務実績に基づいて、取引完了時に決定される。これらの指標の詳細は明らかにしていない。
エールフランスKLMのスティーブン・ザート最高財務責任者(CFO)はアナリストとの電話会議で、SASへの出資比率引き上げで「数億」ユーロ規模のシナジー効果を期待していると述べた。ザート氏は、資金は現金ないしプレーンバニラ債で賄い、グループのハイブリッド債務削減に向けた取り組みには影響しないと説明した。
SASはエールフランスKLMの発表を歓迎した。SASのアンコ・ヴァン・デル・ヴェルフ最高経営責任者(CEO)はデンマークのテレビ局TV2に対し、「欧州の統合はさらに進む必要があり、その一部になることを非常にうれしく思う」と語った。