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中国BYD、国内工場で生産能力削減 ライン増設も延期=関係筋

2025年06月25日(水)18時16分

 6月25日、中国の電気自動車(EV)大手、比亜迪(BYD)がここ数カ月、国内の一部工場でシフトを削減し、新たな生産ラインの増設計画を延期するなど、生産と事業拡大のペースを鈍化させていることが関係者の話で明らかになった。写真はバンコクのモーターショーに展示されたBYDのEV車。3月撮影(2025年 ロイター/Chalinee Thirasupa)

[上海 25日 ロイター] - 中国の電気自動車(EV)大手、比亜迪(BYD)がここ数カ月、国内の一部工場でシフトを削減し、新たな生産ラインの増設計画を延期するなど、生産と事業拡大のペースを鈍化させていることが関係者の話で明らかになった。

BYDはここ数年販売台数を大きく伸ばし、米テスラを抜いて世界最大のEVメーカーに成長した。しかし、激しい競争が続く中国市場で大幅な値下げを行っているにもかかわらず、在庫の増加に苦しんでいる。

関係者によると、BYDは一部工場で夜勤を中止し、生産能力を少なくとも3分の1削減した。これらの措置は少なくとも4つの工場で実施され、新たな生産ラインの建設計画の一部も中止されたという。

ある関係者はこれらの措置について、コスト削減が目的だと話した。別の関係者は販売目標が未達成に終わったことを受けて実施されたと述べた。

中国汽車工業協会(CAAM)によると、BYDの生産台数の伸びは4月と5月にそれぞれ前年比13%、0.2%に鈍化した。これらはいずれも旧正月休暇の影響で工場の稼働が低下した2024年2月以来の低い伸びだった。また、BYDは23年と24年は第2・四半期から月間生産量を増やし始めたが、今年は傾向が変わり4月と5月の平均生産量は23年第4・四半期と比べて29%減少した。

中国自動車流通協会(CADA)が5月に実施した調査によると、BYD販売店の平均在庫は3.21カ月分で、中国の全ブランドの中で最も高かった。業界全体の在庫水準は1.38カ月分だった。

ロイター
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