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午前の日経平均は続落、中東情勢悪化が重し 売り一巡後は小動き

2025年06月23日(月)12時00分

 6月23日、前場の東京株式市場で日経平均は、前営業日比227円60銭安の3万8175円63銭と、続落した。写真は2024年2月、都内で撮影(2025年 ロイター/Issei Kato)

Hiroko Hamada

[東京 23日 ロイター] - 前場の東京株式市場で日経平均は、前営業日比227円60銭安の3万8175円63銭と、続落した。週末に米国がイランの核施設を攻撃したことが嫌気され、売り優勢の展開となり、日経平均は一時370円安となる場面があった。ただ、下値では押し目買いも入り、前場後半はもみ合いとなった。ドル/円が円安基調を維持していることも支えとなった。

日経平均は、前営業日比142円安と軟調にスタートし、前場序盤に一時376円安の3万8026円32銭まで下落。指数寄与度の大きい半導体株に売りが出て、相場を押し下げた。一方、売りが一巡した後は下げ渋る展開。終盤にかけては3万8200円を挟んで一進一退となった。物色面では、エネルギー株や防衛関連が底堅く推移。プライム市場では4割近くの銘柄が値上がりするなど、全面的なリスクオフとはならなかった。

市場では「きょうのところは心理的節目の3万8000円を維持できるかが注目される」(国内証券・ストラテジスト)との声が聞かれた。フィリップ証券のアナリスト・笹木和弘氏は「ホルムズ海峡封鎖までいかなければ、中東情勢の影響は限定的とみるムードもあり、下値では押し目買いが入っているようだ」と話した。「目先1週間程度は、需給面の底堅さや配当の再投資などもあり、下値は堅いのではないか」(笹木氏)という。

TOPIXは0.62%安の2754.20ポイントで午前の取引を終了。東証プライム市場の売買代金は1兆9662億9300万円だった。東証33業種では、鉱業、建設、精密機器など11業種が値上がり。非鉄金属、電気機器、鉄鋼など22業種が値下がりした。

個別では、アドバンテスト、東京エレクトロン、レーザーテック、ディスコなど半導体関連が軟調。米政権が中国に対して半導体規制を強化するとの観測から、前週末の米市場でハイテク株が売られた流れを引き継いだ。

一方、三菱重工業、IHI、川崎重工業がしっかり。前週末、日経平均への採用が伝わったロームは6%超高だった。主力のトヨタ自動車は1%安、ファーストリテイリングは小幅高だった。

プライム市場の騰落数は、値上がり648銘柄(39%)に対し、値下がりが919銘柄(56%)、変わらずが59銘柄(3%)だった。

ロイター
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