世銀、途上国に「徹底的な」債務透明性求める 危機回避へ

6月20日、世界銀行は同日公表した報告書で、将来の危機を回避するため途上国と債権国の徹底的な債務の透明性確保が必要だと指摘した。写真は世銀のトロッツェンバーグ上級専務理事。モロッコのマラケシュで2023年10月撮影(2025年 ロイター/Susana Vera)
[ロンドン 20日 ロイター」 - 世界銀行は20日公表した報告書で、将来の危機を回避するため途上国と債権国の徹底的な債務の透明性確保が必要だと指摘した。新規融資について各国により詳細な開示を求めたい考えだ。
世銀のトロッツェンバーグ上級専務理事は声明で「隠れた債務が表面化すると融資は枯渇し、条件は悪化する」と指摘。「迅速で信頼できる情報へのアクセスを可能にする債務の徹底的な透明性が、この悪循環を断ち切るための基本だ」とした。
世銀は各国に対し、新たな融資契約を締結する際に透明性確保を義務付ける法規制の改革を実施し、より詳細な債務情報を共有することを求めている。
また、より定期的な監査、債務再編条件の公表、債権者による融資・保証台帳の開示、国際金融機関が誤った報告を発見するためのツール改善なども必要だとした。