米ＴＩ、国内に600億ドル超投資 基盤半導体製造で米史上最大規模

米半導体大手テキサス・インスツルメンツ（ＴＩ）は１８日、米国での数十億個の基幹半導体の製造に向け、６００億ドル超を投資すると発表した。２０１８年４月撮影（２０２５年　ロイター/Mike Blake）

［１８日　ロイター］ - 米半導体大手テキサス・インスツルメンツ（ＴＩ）は１８日、米国で製造拠点を拡大するために６００億ドルを超える投資を行うと発表した。トランプ政権が半導体サプライチェーン（供給網）再強化を求める中、国内生産を強化する。

テキサス州とユタ州の３カ所にある７つの半導体製造施設の建設・拡張に充て、うちテキサス州では２施設を新設。計６万人の雇用を創出し、基盤半導体製造への投資としては米国史上最大規模となるという。

バイデン前政権は昨年１２月、半導体の国内製造増強を目指す「ＣＨＩＰＳ・科学法」に基づき、ＴＩに約１６億ドルの補助金を承認。同社は昨年８月、テキサス州とユタ州での７カ所に投資する計画を発表していた。

投資規模はテキサス州に最大４６０億ドル、ユタ州は約１５０億ドルに上るが、スケジュールは明らかにしていない。同社は長期の設備投資計画に変更はないと述べた。

エヌビディアやアドバンスト・マイクロ・デバイセズ（ＡＭＤ）とは異なり、ＴＩはスマートフォン、自動車、医療機器など身近な機器に使用されるアナログチップや基盤半導体を製造し、アップル、スペースＸ、フォードを含む多くの顧客を持つ。