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プーチン氏「議論したくない」、イラン最高指導者暗殺の可能性巡り

2025年06月19日(木)08時35分

 6月19日、ロシアのプーチン大統領(写真)はイスラエルや米国によるイラン最高指導者ハメネイ師暗殺の可能性について「議論すらしたくない」と述べた。写真は5日、モスクワで代表撮影。提供写真(2025年 ロイター/Sputnik/Gavriil Grigorov)

[サンクトペテルブルク(ロシア) 18日 ロイター] - ロシアのプーチン大統領は19日、イスラエルや米国によるイラン最高指導者ハメネイ師暗殺の可能性について「議論すらしたくない」と述べた。

プーチン氏は経済フォーラムの合間に行われたさまざまな報道機関の上級編集者との会合で質問に答えた。

イスラエルのネタニヤフ首相が、イランに対するイスラエルの軍事攻撃の影響でイランで「政権交代」が起こる可能性があると発言し、トランプ米大統領がイランに対し「無条件降伏」を要求しているものの、プーチン大統領は「今日のイランにおいて、国内で複雑な政治プロセスが進行しているにもかかわらず、国民は政治指導部の下で結束しつつあるようにみえる」と語った。

イラン政権交代の可能性について問われると、プーチン大統領は、何かを始める前に、その主目的が達成されるかどうかを見極めるべきという認識を示し、全ての当事者がイランの平和的な原子力利用の権利とイスラエルの自衛権の双方を保証する形で、敵対行為を終結させる方法を模索すべきと述べた。

イランがイスラエルの攻撃から自国を守るためにロシアはイランに最新兵器を提供する用意があるかとの質問には、1月にイランと締結した戦略的パートナーシップ条約では軍事協力は想定されていないと答えた。

イスラエルの攻撃が続いているものの、イランの地下ウラン濃縮施設は損傷していないとも述べた。

また、ロシアは「イランと非常に良好な関係」を築いているとした上で、「平和利用の原子力エネルギー分野におけるイランの利益を確保することは可能だ。同時に、イスラエルの安全保障に関する懸念にも対処できる」と強調。自身がトランプ氏およびネタニヤフ氏と個人的に連絡を取っており、こうした紛争解決に関するロシア側の考えを伝えているとも明らかにした。

ロイター
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