最新記事
ロシア

プーチン大統領「議論したくない」...イラン最高指導者暗殺の可能性について

2025年6月19日(木)10時02分
プーチン大統領

6月19日、ロシアのプーチン大統領(写真)はイスラエルや米国によるイラン最高指導者ハメネイ師暗殺の可能性について「議論すらしたくない」と述べた。写真は5日、モスクワで代表撮影。提供写真(2025年 ロイター/Sputnik/Gavriil Grigorov)

ロシアのプーチン大統領は19日、イスラエルや米国によるイラン最高指導者ハメネイ師暗殺の可能性について「議論すらしたくない」と述べた。

プーチン氏は経済フォーラムの合間に行われたさまざまな報道機関の上級編集者との会合で質問に答えた。


 

イスラエルのネタニヤフ首相が、イランに対するイスラエルの軍事攻撃の影響でイランで「政権交代」が起こる可能性があると発言し、トランプ米大統領がイランに対し「無条件降伏」を要求しているものの、プーチン大統領は「今日のイランにおいて、国内で複雑な政治プロセスが進行しているにもかかわらず、国民は政治指導部の下で結束しつつあるようにみえる」と語った。

イラン政権交代の可能性について問われると、プーチン大統領は、何かを始める前に、その主目的が達成されるかどうかを見極めるべきという認識を示し、全ての当事者がイランの平和的な原子力利用の権利とイスラエルの自衛権の双方を保証する形で、敵対行為を終結させる方法を模索すべきと述べた。

イランがイスラエルの攻撃から自国を守るためにロシアはイランに最新兵器を提供する用意があるかとの質問には、1月にイランと締結した戦略的パートナーシップ条約では軍事協力は想定されていないと答えた。

イスラエルの攻撃が続いているものの、イランの地下ウラン濃縮施設は損傷していないとも述べた。

また、ロシアは「イランと非常に良好な関係」を築いているとした上で、「平和利用の原子力エネルギー分野におけるイランの利益を確保することは可能だ。同時に、イスラエルの安全保障に関する懸念にも対処できる」と強調。自身がトランプ氏およびネタニヤフ氏と個人的に連絡を取っており、こうした紛争解決に関するロシア側の考えを伝えているとも明らかにした。



[ロイター]


トムソンロイター・ジャパン

Copyright (C) 2024トムソンロイター・ジャパン(株)記事の無断転用を禁じます

ニューズウィーク日本版 日本人と参政党
※画像をクリックすると
アマゾンに飛びます

2025年10月21日号(10月15日発売)は「日本人と参政党」特集。怒れる日本が生んだ参政党現象の源泉にルポで迫る。[PLUS]神谷宗幣インタビュー

※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら


あわせて読みたい
ニュース速報

ビジネス

アングル:中国の飲食店がシンガポールに殺到、海外展

ワールド

焦点:なぜ欧州は年金制度の「ブラックホール」と向き

ワールド

過度な為替変動に警戒、リスク監視が重要=加藤財務相

ワールド

アングル:ベトナムで対中感情が軟化、SNSの影響強
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:日本人と参政党
特集:日本人と参政党
2025年10月21日号(10/15発売)

怒れる日本が生んだ「日本人ファースト」と参政党現象。その源泉にルポと神谷代表インタビューで迫る

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号返上を表明」も消えない生々しすぎる「罪状」
  • 2
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多い県」はどこ?
  • 3
    ギザギザした「不思議な形の耳」をした男性...「みんなそうじゃないの?」 投稿した写真が話題に
  • 4
    「認知のゆがみ」とは何なのか...あなたはどのタイプ…
  • 5
    大学生が「第3の労働力」に...物価高でバイト率、過…
  • 6
    ニッポン停滞の証か...トヨタの賭ける「未来」が関心…
  • 7
    【クイズ】世界で2番目に「リンゴの生産量」が多い国…
  • 8
    【インタビュー】参政党・神谷代表が「必ず起こる」…
  • 9
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
  • 10
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?
  • 1
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以外の「2つの隠れた要因」が代謝を狂わせていた
  • 2
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号返上を表明」も消えない生々しすぎる「罪状」
  • 3
    まるで『トップガン』...わずか10mの至近戦、東シナ海で「中国J-16」 vs 「ステルス機」
  • 4
    中国人が便利な「調理済み食品」を嫌うトホホな理由…
  • 5
    【クイズ】日本でツキノワグマの出没件数が「最も多…
  • 6
    フィリピンで相次ぐ大地震...日本ではあまり報道され…
  • 7
    メーガン妃の動画が「無神経」すぎる...ダイアナ妃を…
  • 8
    時代に逆行するトランプのエネルギー政策が、アメリ…
  • 9
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になり…
  • 10
    日本で外国人から生まれた子どもが過去最多に──人口…
  • 1
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になりやすい人」が持ち歩く5つのアイテム
  • 2
    「大谷翔平の唯一の欠点は...」ドジャース・ロバーツ監督が明かすプレーオフ戦略、監督の意外な「日本的な一面」とは?
  • 3
    カミラ王妃のキャサリン妃への「いら立ち」が話題に...「少々、お控えくださって?」
  • 4
    増加する「子どもを外注」する親たち...ネオ・ネグレ…
  • 5
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 6
    バフェット指数が異常値──アメリカ株に「数世代で最…
  • 7
    「日本の高齢化率は世界2位」→ダントツの1位は超意外…
  • 8
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
  • 9
    1000人以上の女性と関係...英アンドルー王子、「称号…
  • 10
    【クイズ】日本人が唯一「受賞していない」ノーベル…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中