チリ中銀、4会合連続で金利据え置き 中東情勢で経済への懸念強まる

6月17日、チリ中央銀行は、政策金利を市場の予想通り5.00%に据え置いた。サンティアゴ中心部にある同行。2024年11月撮影(2025年 ロイター/Ivan Alvarado)
[サンティアゴ 17日 ロイター] - チリ中央銀行は17日、政策金利を市場の予想通り5.00%に据え置いた。決定は全会一致だった。
インフレ率が目標レンジを上回り、中東紛争を含む世界的な不確実性が経済見通しを曇らせていることが背景。金利据え置きは4会合連続となる。
中銀は声明で、世界的な貿易摩擦に伴う継続的なリスクと、それによる世界経済への潜在的な影響を強調。「中東における戦争の激化が一段の不確実性をもたらしている」と指摘した。
5月のインフレ率は前年比4.4%に鈍化し、6カ月ぶりの低い伸びとなったが、中銀目標レンジの2─4%は上回った。
中銀が調査したアナリストとトレーダーは、今会合後も政策金利は5%に据え置かれると予想した。
中銀は、2023年7月─24年12月に政策金利を合計625ベーシスポイント(bp)引き下げたが、その後は物価圧力を考慮して慎重な姿勢を促し、金利を据え置いている。