シンガポール成長率予想下振れ、追加緩和実施へ=MAS調査

シンガポール金融管理局(MAS)が実施したエコノミスト調査で、今年のシンガポールの成長率とインフレ率の予想が下方修正された。写真は2023年1月、シンガポールで撮影(2025年 ロイター/Caroline Chia)
[シンガポール 18日 ロイター] - シンガポール金融管理局(MAS)が実施したエコノミスト調査で、今年のシンガポールの成長率とインフレ率の予想が下方修正された。また、来月には金融政策がさらに緩和されるとの見方が多かった。
地政学的緊張が経済にとって最大の下振れリスクとされる一方、貿易摩擦が想定を下回るか、あるいは緩和されることは上振れリスクと考えられている。
成長率予想の中央値は1.7%で、1─3月調査の2.6%から鈍化した。政府は4月、米国の関税の影響を理由に今年の成長率予想を0─2%に引き下げている。
また、回答者のほぼ5人に3人が金融政策が来月さらに緩和されるとの見方を示した。
MASは1月と4月に金融緩和に踏み切っている。
調査では、今年の総合インフレ率とコアインフレ率の予想中央値はそれぞれ0.9%と0.8%に鈍化した。
MASは4月、今年のコアインフレ率の予想を0.5─1.5%に引き下げた。3月のコアインフレ率は0.5%で3年超ぶりの低水準だった。
調査は第1・四半期国内総生産(GDP)確報値が発表された5月22日に送付された。