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米国はカナダ産石油に依存、関係改善が必要=セノバスCEO

2025年06月11日(水)09時07分

 6月10日、カナダのエネルギー大手セノバス・エナジーのジョン・マッケンジー最高経営責任者(CEO、写真)は、米国はカナダの石油輸入に依存しているとの見解を示した。2024年6月、オンタリオ州のオタワで撮影(2025年 ロイター/Blair Gable)

Amanda Stephenson

[カルガリー(カナダ) 10日 ロイター] - カナダのエネルギー大手セノバス・エナジーのジョン・マッケンジー最高経営責任者(CEO)は10日、米国はカナダの石油輸入に依存しているとの見解を示した。

米国は日量約400万バレルの石油をカナダから輸入しているが、トランプ氏は繰り返しカナダ産石油に関税をかけると発言。また、カナダから石油やガスなどを輸入する必要はないとも述べている。

カナダ石油生産者協会の会長も務めるマッケンジー氏はアルバータ州カルガリーで開催されたエネルギー会議で、米国との貿易摩擦はカナダが輸出先を多様化する必要性を浮き彫りにしたと指摘。

ただ、両国のエネルギーシステムが切っても切れない関係にあることは変わらないとも述べ、「現実問題として、われわれは米国のシステムに組み込まれている」と語った。

カナダ産原油の大半は精製作業を米国側に依存している。一方、米中西部の製油所は、カナダ産原油の処理に対応するよう構成されている。

マッケンジー氏は、カナダには今後数十年で石油を増産できるチャンスがあるとし、カーニー新政権は米国に依存していることを認識して、関係を改善する必要があると指摘。

「脅かされたときに直感的に行動するのではなく、長期的な利益のために知的に行動する必要がある」と語った。

ロイター
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