アマゾン、新たなAIによる配送迅速化の取り組み公表

米アマゾン・ドット・コムは4日、開発を進めている新たな人工知能(AI)を通じて、倉庫用ロボットや配送担当者を支援し、配送の迅速化を推進する取り組みを明らかにした。2月撮影のイメージ写真(2025年 ロイター/Dado Ruvic/Illustration)
[サニーベイル(米カリフォルニア州) 4日 ロイター] - 米アマゾン・ドット・コムは4日、開発を進めている新たな人工知能(AI)を通じて、倉庫用ロボットや配送担当者を支援し、配送の迅速化を推進する取り組みを明らかにした。
アマゾンはハードウエア研究開発部門Lab126に、複数のタスクを同時に実行することができる倉庫用ロボットを開発する新たなチームを立ち上げた。単一のタスクを実行するよう設計された現行のロボットから大きく進化することになる。
アマゾンによると、これらのロボットはエージェンティックAI(目的を認識して自律的に行動する機能を備えたシステム)を使い、例えばトレーラーから荷物を下ろして修理のために必要な部品を取り出すことができる。
アマゾンのロボット開発者、イェシュ・ダッタトレヤ氏はLab126のハードウエア研究施設で開かれたイベントで開発中のロボットについて「顧客にとっては無論、配送が迅速化することになる」と指摘。こうしたロボットは特に、年末商戦などの繁忙期に重い荷物の運搬といった作業で極めて重要な役割を担う可能性があると話した。
アマゾンはイベントに先立って発表した声明で「当社は自然な言語による命令を聞き取り、理解し、行動するシステムの構築を進めており、それによって倉庫用ロボットを、柔軟に行動できるマルチタレントのアシスタントに転換する」と述べた。
アマゾンはまた、配送担当の運転手がより効率的に荷物を配送できるよう改善された地図を作成するため、生成AIを活用している。
さらに、AIが価格や利便性、天候、「プライムデー」などの販売促進イベントといった要因を考慮し、顧客にどのような商品が必要になるかの予測や、当日配送の改善点の判断などをAIが支援できるようになるという。