ニュース速報
ビジネス

日経平均は続落、米中貿易摩擦や円高で売り優勢 後半下げ渋る

2025年06月02日(月)16時18分

 東京株式市場で日経平均は、前営業日比494円43銭安の3万7470円67銭と続落して取引を終えた。写真は2024年12月、東京証券取引所で撮影(2025年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)

Fumiya Mizuno

[東京 2日 ロイター] -   東京株式市場で日経平均は、前営業日比494円43銭安の3万7470円67銭と続落して取引を終えた。米中貿易摩擦に対する懸念の高まりや、円高進行を受けて売り優勢の展開となり、前営業日比で一時644円38銭安の3万7320円72銭まで下落した。だが、新規の材料に乏しく、後半は模様眺めムードが支配し、全般は下げ渋った。

外為市場で、朝方からドル/円相場が円高に振れたことが、相場の重しとなり輸出関連株が軟化。とりわけ、指数寄与度の大きい半導体株や主力銘柄が安く、調整ムードを一段と強くしている。

市場では「日経平均のPER(株価収益率)は前週末時点で15倍台後半へ上昇していることで、売りが出やすい」(国内証券ストラテジスト)との声が聞かれるなど、これまでの上昇で株価の割安感が薄れてきたことも売りを促した格好だ。

ただ、地合いは悪化しながらも、一方的に売られる雰囲気はなく、全面安にはなっていない。SBI証券・投資調査部長の鈴木英之氏は「半導体関連株が軟調に推移する間は上値は望みにくい」とする一方で「内需関連など買われる銘柄もあり、下げは限定的とみるべきではないか」と指摘していた。

TOPIXは0.87%安の2777.29ポイントで取引を終えた。東証プライム市場指数は前営業日比0.87%安の1429.36ポイント。プライム市場の売買代金は3兆8398億1500万円だった。

東証33業種では、値上がりは倉庫・運輸関連業など5業種、値下がりはゴム製品、輸送用機器、精密機器、海運業など28業種だった。

個別では、トヨタ自動車、東京エレクトロンなどが軟調なほか、ソフトバンクグループもさえない。半面、サンリオが商いを伴って上昇、富士通が年初来高値を更新した。

新興株式市場は、東証グロース市場250指数が0.1%高の746.00ポイントと、上昇した。

東証プライム市場の騰落数は、値上がりが562銘柄(34%)、値下がりは1012銘柄(62%)、変わらずは56銘柄(3%)だった。

終値 前日比 寄り付き    安値/高値  

日経平均 37470.67 -494.43 37651.18 37,320.72─37,651.18

TOPIX 2777.29 -24.28 2783.94 2,766.46─2,785.26

プライム指数 1429.36 -12.52 1432.26 1,423.80─1,433.31

スタンダード指数 1333.90 0.31 1334.94 1,331.76─1,335.40

グロース指数 949.88 1.6 947.8 946.35─954.78

グロース250指数 746.00 0.76 744.79 743.12─750.36

東証出来高(万株) 170043 東証売買代金(億円) 38398.15

ロイター
Copyright (C) 2025 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

あわせて読みたい
ニュース速報

ワールド

韓国新大統領に李氏就任、戒厳令巡る混乱の克服や経済

ワールド

カナダ山火事の噴煙が米中西部に広がる、大気汚染によ

ビジネス

米FRB、ウェルズ・ファーゴの資産上限規制を解除

ワールド

米、4日までの最善交渉案提示を要請 ホワイトハウス
あわせて読みたい
MAGAZINE
特集:韓国新大統領
特集:韓国新大統領
2025年6月10日号(6/ 3発売)

出直し大統領選を制する李在明。「政策なきポピュリスト」の多難な前途

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    日本の「プラごみ」で揚げる豆腐が、重大な健康被害と環境汚染を引き起こしている
  • 2
    一瞬にして村全体が消えた...スイスのビルヒ氷河崩壊の瞬間を捉えた「恐怖の映像」に広がる波紋
  • 3
    あなたも当てはまる? 顔に表れるサイコパス・ナルシストの特徴...その見分け方とは?
  • 4
    ウクライナが「真珠湾攻撃」決行!ロシア国内に運び…
  • 5
    大爆発で一瞬にして建物が粉々に...ウクライナ軍「Mi…
  • 6
    韓国大統領選挙、最終投票率79.4% 一部では二重投票…
  • 7
    女性が愛馬に「後輩ペット」を紹介...亀を見た馬の「…
  • 8
    「不思議な発疹」の写真に、ネットで議論沸騰...医師…
  • 9
    【クイズ】医薬品や放射線シールドとして使われる「…
  • 10
    「過去最高の税収増」の皮肉...トランプ関税が米雇用…
  • 1
    日本の「プラごみ」で揚げる豆腐が、重大な健康被害と環境汚染を引き起こしている
  • 2
    大爆発で一瞬にして建物が粉々に...ウクライナ軍「MiG-29戦闘機」の空爆が、ロシア国内「重要施設」を吹き飛ばす瞬間
  • 3
    一瞬にして村全体が消えた...スイスのビルヒ氷河崩壊の瞬間を捉えた「恐怖の映像」に広がる波紋
  • 4
    あなたも当てはまる? 顔に表れるサイコパス・ナルシ…
  • 5
    ペットの居場所に服を置いたら「黄色い点々」がびっ…
  • 6
    3分ほどで死刑囚の胸が激しく上下し始め...日本人が…
  • 7
    今や全国の私大の6割が定員割れに......「大学倒産」…
  • 8
    「ウクライナにもっと武器を」――「正気を失った」プ…
  • 9
    ウクライナが「真珠湾攻撃」決行!ロシア国内に運び…
  • 10
    「ディズニーパーク内に住みたい」の夢が叶う?...「…
  • 1
    【定年後の仕事】65歳以上の平均年収ランキング、ワースト2位は清掃員、ではワースト1位は?
  • 2
    日本の「プラごみ」で揚げる豆腐が、重大な健康被害と環境汚染を引き起こしている
  • 3
    日本はもう「ゼロパンダ」でいいんじゃない? 和歌山、上野...中国返還のその先
  • 4
    脂肪は自宅で燃やせる...理学療法士が勧める「3つの…
  • 5
    大爆発で一瞬にして建物が粉々に...ウクライナ軍「Mi…
  • 6
    ドローン百機を一度に発射できる中国の世界初「ドロ…
  • 7
    一瞬にして村全体が消えた...スイスのビルヒ氷河崩壊…
  • 8
    あなたも当てはまる? 顔に表れるサイコパス・ナルシ…
  • 9
    【クイズ】EVの電池にも使われる「コバルト」...世界…
  • 10
    ペットの居場所に服を置いたら「黄色い点々」がびっ…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中